フロイト 2
FREUD: A LIFE FOR OUR TIME
未曾有の世界大戦という経験から掴み出されてきた「死の本能」。その概念は、大きな論争を引き起こし、さらには今まで営々として築きあげられてきた精神分析の理論そのものにも根本的な変更を要求するものだった。それを契機に、フロイトは果敢にも自らの学を拡大し、深化させる方向にむかった。ここに精神分析の新たな体系が完成することになったのである。そしてそれは同時にまた、フロイトの眼前に、文明や宗教といったものの起源をあざやかに蘇らせることにもなったのである……。
精神分析という学の完成、それにともなうさまざまな軋轢と、親密だった弟子たちの相次ぐ離反。さらには身近な者たちに降りかかる理不尽な死。時代の流れに立ち向かい、さらには自らの「死」さえも自由のなかに選び取ったフロイトの後半生を見事に描き切った決定版伝記、待望の完結編。本書完成にあたって著者ピーター・ゲイは述懐している、「自分の人生でこれ以外のことは何もしてこなかったのではないか」、と。全2巻
「フロイト 2」の著訳者:
- ピーター・ゲイ
- Peter Gay
- 1923年ベルリンでユダヤ人の家庭に生まれる。1939年に両親とともにキューバ行きの最後の船に乗り、ヒトラーの第三帝国から逃れる。1941年にアメリカヘ渡り、1946年に市民権を得る。同年にデンバー大学を卒業した後、コロンビア大学院で1947年に修士号、1951年に博士号を取得する。1947年から同大学で政治学、歴史学を教え、1969年にイエール大学のヨーロッパ比較思想史の教授となり、現在は同大学で最も権威のあるスターリング・プロフェッサーの地位にある。数多くの著作のうち邦訳されたものに『ワイマール文化』(みすず書房)『モーツァルト』(岩波書店)『ベルンシュタイン』(木鐸社)『自由の科学』『歴史の文体』『芸術を生みだすもの』(以上ミネルヴァ書房)がある。フロイトを扱ったものは、本書の他に『神なきユダヤ人――フロイト・無神論・精神分析の誕生』(みすず書房)『ドイツの中のユダヤ』(思索社)『フロイトを読む』(法政大学出版局)『歴史学と精神分析』(岩波書店)など。同時にゲイは、ライフワークの一つ『ブルジョワの経験』を完成させた(全5巻)。そのうち第1巻の『官能教育1・2』(みすず書房)と第5巻の『快楽戦争』(青土社)が邦訳されている。
- ※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
- 鈴木晶
- すずき・しょう
- 1952年東京に生まれる。東京大学文学部ロシア文学科卒業。同大学院人文科学研究科博士課程満期修了。現在法政大学国際文化学部教授。専攻は精神分析思想、身体表現論。著書『フロイト 精神の考古学者』(河出書房新社)『フロイトからユングヘ』(NHK出版)『フロイトの精神分析』(ナツメ社)『ニジンスキー 神の道化』『バレエ誕生』(ともに新書館)ほか。訳書 キューブラー=ロス『死ぬ瞬間』(中公文庫)ジジェク『イデオロギーの崇高な対象』(河出書房新社)コフマン『女の謎』(せりか書房)ほか多数。
- ※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
この本の関連書
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「フロイト 2」の書籍情報:
- A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/536頁
- 定価 7,980円(本体7,600円)
- ISBN 4-622-03189-2 C0011
- 2004年8月25日発行
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