みすず書房

毛沢東はどうして毛沢東になりえたのか? この問いに答えることは、現代中国を理解することに他ならない。新アジア創世記の第一章〈中国革命〉のヒーローが毛沢東であるとすれば、まさに〈時勢は英雄を造〉った。いっぽう彼が20世紀の中国と世界にもたらした影響の巨大さもまた、はかり知れない。この非凡な同時代人の生涯の物語は、どのように評価するにせよ、われわれを魅了せずにはおかないのである。
本書は、毛沢東の誕生の時から中華人民共和国成立に至るまで、半世紀にわたるドラマチックな彼の前半生を描く。執筆陣は中共中央文献研究室

目次

日本語序文
1 郷里からの旅立ち
2 師範生
3 五四大潮流の洗礼
4 党創設初期の実務家
5 国民党内での活動
6 農民運動へ
7 霹靂の暴動
8 井岡山に上がる
9 江西省南部、福建省西部に根拠地を開拓する
10 書物主義に反対する
11 南昌は攻略せず吉安を攻略する
12 三回の「包囲討伐」を打ち破る
13 中華ソビエト政府主席(上)
14 中華ソビエト政府主席(下)
15 長征
16 西北に基盤を固める
17 西安事変前後
18 歴史の経験を総括する
年譜