自己の修復
RESTORATION OF THE SELF
「本書は自己愛に関する私のこれまでの著作を、いくつかの方向に、さらに一歩乗り越えるものである。これまでの著作と比較して、本書は共感的―内省的態度に対する私の信頼感をより明確に表現している」
ハインツ・コフートは、前著『自己の分析』において「変容性内在化」という概念を導入し、精神分析理論と臨床観察との間に橋を架ける姿勢を示した。本書では、古典的な欲動理論の枠を超えたアプローチをいっそう明確なかたちで展開する。
「自己心理学が成り立つための理論的基盤をつくるために、私は、すでに確立したいくつかの精神分析の概念を再検討しなければならなかった。『自己』を強調することによって、精神分析的欲動概念はどのように影響され、また欲動概念と自己心理学はどのように互いに関連するのか。リビドー欲動という概念は、エディプス期にみられるものも、前エディプス期にみられるものも、自己心理学の脈絡で再評価した場合、どのような影響を受けるだろうか」
本書こそコフートの思索の〈要〉の位置を占める著作であり、20世紀精神分析学の貴重な収穫の一つといってよかろう。
「自己の修復」の著訳者:
目次
謝辞
序言
第一章 自己愛パーソナリティ障害における分析の終結
M氏の分析の終結期/終結を予期すること――被分析者にのこされた課題/精神分析を通しての自己の機能的回復についての概要/臨床例の追加
第二章 精神分析は自己の心理学を必要とするか
科学的客観性について/欲動理論と自己の心理学/解釈と抵抗/自己の起源/攻撃理論と自己の分析/分析の終結と自己の心理学
第三章 精神分析における証拠の性質についての考察
臨床例 精神分析家の子供/W氏の分析から
第四章 双極的自己
理論的考察/自己の病理についての一つの分類/X氏の分析から――臨床的データ/X氏の分析から――理論への展開
第五章 エディプス・コンプレックスと自己の心理学
再評価されたエディプス・コンプレックス――そしてそれを越えて
第六章 自己の心理学と精神分析状況
第七章 エピローグ
変わりゆく世界/心理的治癒の二つの概念/自己の心理学についての芸術家の予見/フロイトのパーソナリティが及ぼした影響について/精神分析の本質は何か
訳者あとがき
文献/症例一覧/索引
この本の関連書
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「自己の修復」の書籍情報:
- A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/304頁
- 定価 7,035円(本体6,700円)
- ISBN 4-622-04102-2 C3047
- 1995年10月25日発行






