「みすず書房」ページ内リンク

  1. 「メインメニュー」へ移動
  2. 「みすず書房の本の検索メニュー」へ移動
  3. 「本文」へ移動
  4. 「サイト利用ガイド」へ移動



ヴァージニア・ウルフ∥コレクション

オーランドー

ある伝記

ORLANDO


ヴァージニア・ウルフの6番目の長篇『オーランドー ある伝記』はきわめて特異な作品である。なにしろ主人公のオーランドーが、16世紀のイギリスに16歳の美少年として登場し、その後300年あまり生きつづけ、作品の終わりの1928年にあってもまだ36歳の若さであるばかりか、17世紀にはあろうことか「男」から「女」へと性転換しているのだ。この破天荒な粗筋から見ても、この「伝記」がいわゆる人の一生を扱った伝記と類を異にしていることが分かるだろう。
この作品がヴィタ・サックヴィル=ウェストに献げられているように、これはまず彼女への「史上もっとも長い、魅力的なラブレター」である。そして、主人公のズボンがスカートに変わるときに生ずるジェンダーの問題を取り上げれば、これはフェミニズムの作品であろう。さらにまた、いわゆる「伝記」のコンヴェンションを解体してゆく作法を見れば、これは「メタバイオグラフィ」ということになる。多様な読み方を誘発する点で、これは『ダロウェイ夫人』や『波』と並ぶ、ユニークな傑作と言えよう。


「オーランドー」の著訳者:

ヴァージニア・ウルフ
Virginia Woolf
1882-1941。父親は著名な文芸批評家レズリー・スティーヴン、彼の教育と知的な環境(ブルームズベリー・グループ)の中で、はやくから文芸への情熱をはぐくむ。1915年、最初の長篇小説『船出』を出版し、ついで『夜と昼』『ジェイコブの部屋』を発表する。さらに、彼女の小説世界を十全に開花させた傑作『ダロウェイ夫人』『燈台へ』『波』が生まれる。遺作『幕間』を遺して、1941年に入水自殺。他にも重要な作品として、『自分だけの部屋』『三ギニー』などのエッセー、内面の記録である『日記』がある。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
川本静子
かわもと・しずこ
1956年津田塾大学英文科卒業、1958年東京大学大学院修士課程修了。現在 津田塾大学教授。著書『G・エリオット』(冬樹社、1980)『ガヴァネス』(中公新書、1994)『〈新しい女たち〉の世紀末』(みすず書房、1999)など。訳書V・ウルフ『波』『自分だけの部屋』『壁のしみ』(みすず書房、1976,1988,1999)E・M・フォースター『ロンゲスト・ジャーニー』(みすず書房、1994)など。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「オーランドー」の画像:

オーランドー

「オーランドー」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/296頁
定価 2,940円(本体2,800円)
ISBN 4-622-04508-7 C0397
2000年6月20日発行

この本を購入する