「みすず書房」ページ内リンク

  1. 「メインメニュー」へ移動
  2. 「みすず書房の本の検索メニュー」へ移動
  3. 「本文」へ移動
  4. 「サイト利用ガイド」へ移動



サド、フーリエ、ロヨラ【新装版】

SADE FOURIER LOYOLA


呪われた作家サド、稀有のユートピア思想家フーリエ、イエズス会の聖人ロヨラ、背徳と幻視と霊性を象徴する、この三人の“近代人”の共有するものは何か。著者バルトは、言語学、記号学の方法によってのみならず、これに社会学、人類学、精神分析等の知見を加えて、彼らが、同じエクリチュール(書き方)をもつロゴテート(言語設立者)であることを明らかにする。ロゴテートとは、既存の言語体系に基礎をおきながら、これを超えた新しい言語宇宙の創設者をいう。この宇宙は、音声、記述言語によるだけでなく、さらに、行為としての言語(サド)、イメージとしての映像言語(ロヨラ)を含んでおり、ここにはバルトの現代的言語観が反映されている。

本書の特色は、三人のもつ思想の内容にではなく、各人の表現形式に焦点をおき、分析を展開している点である。これは形式――“エクリチュールの高揚”こそが、“社会参加”を形づくるという、著者の文学的確信に由来している。この書は、バルトの著述のなかでも精密さと完成度において、ひとつの頂点をなし、現代フランス文芸批評の水準を示している。


「サド、フーリエ、ロヨラ【新装版】」の著訳者:

ロラン・バルト
Roland Barthes
1915年フランスのシェルブールに生まれ、幼年時代をスペイン国境に近いバイヨンヌに過す。パリ大学で古代ギリシア文学を学び、学生の古代劇グループを組織、結核のため1941年から5年間、スイスで療養生活を送りつつ、初めて文芸批評を執筆する。戦後はブカレストとアレキサンドリアでフランス語の講師、その間に文学研究の方法としての言語学に着目、帰国後、国立科学研究センター研究員、1954年に最初の成果『零度のエクリチュール』(邦訳、みすず書房、1971)を発表。パリ大学傘下エコール・プラティック・デ・オート・ゼチュードの〈マス・コミュニケイション研究センター〉(略称セクマ)主任教授、コレージュ・ド・フランス教授となり、1980年死去。他に『ミシュレ』(1954、みすず書房、1974)、『神話作用』(1957、現代思潮社、1967)、『ラシーヌ』(1963)、『エッセ・クリティック』(1964、晶文社、1972)、『記号学の原理』(1964、みすず書房『零度のエクリチュール』に併収、1971)、『批評と真実』(1966)、『モードの体系』(1967、みすず書房、1972)、『S/Z』(1970、みすず書房、1973)、『旧修辞学』(1970、みすず書房、1979)、『表徴の帝国』(1971、新潮社、1974)、『新=批評的エッセー』(1972、みすず書房、1977)、『テクストの快楽』(1973、みすず書房、1977)、『彼自身によるロラン・バルト』(1975、みすず書房、1979)他。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
篠田浩一郎
しのだ・こういちろう
1928年東京に生まれる。1954年東京大学文学部仏文科卒業。ロマン主義のなかから高踏派、写実派の〈芸術のための芸術〉の理論が発生する社会的背景を研究。同じ問題観から大学院で、ボードレールについて考察、「近代文学」、「新日本文学」等にエッセーを発表し始める。1957年以後東京外国語大学でフランス語、文学、社会思想を講じる。東京外国語大学名誉教授。その間フランス政府の招聘により1961年と1972年に留学。著書『フランス・ロマン主義と人間像』(未來社、1965)、『フランス―美と歴史を歩く』(美術出版社、1967)、『ゲーテの木―戦闘的ヒューマニズムの文学』(晶文社、1972)、『形象と文明』(白水社、1977)、『構造と言語』(現代評論社、1978)、『中世への旅』(朝日新聞社、同)、『批評の記号学』(未來社、1979)、『閉ざされた時空―ナチ強制収容所の文学』(白水社、1980)、『竹取と浮雲』(集英社、1981)、『空間のコスモロジー』(岩波書店、同)、『小説はいかに書かれたか』(同前、1982)、『都市の記号論』(青土社、同)、『再びセーヌは流れる―歴史のなかのフランス作家群像』(TBSブリタニカ、同)『物語と小説のことば』(国文社、1983)、『仮面・神話・物語』(朝日新聞社、同)、『幻想の類型学』(筑摩書房、1984)、『カオスからノカオスへ』(洋泉社、1986)、『新ふらんす記』(白水社、1986)、『ロラン・バルト―世界の解読―』(岩波書店、1989)、『修羅と鎮魂―日本文化試論』(小沢書店、1990)。訳書 ミシュレ『魔女』、ゾラ『テレーズ・ラカン』、ニザン『アデン・アラビア』、ガスカール『シメール』、ビュルニエ『実存主義と政治』等がある。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「サド、フーリエ、ロヨラ【新装版】」の画像:

サド、フーリエ、ロヨラ【新装版】

「サド、フーリエ、ロヨラ【新装版】」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/320頁
定価 3,780円(本体3,600円)
ISBN 4-622-05129-X C1010
2002年6月5日発行

この本を購入する