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いつか月曜日に、きっと

THE ESSENTIAL GESTURE


時代の熱風が吹き荒れた南アフリカの1950-80年代。本書の作品群は、その緊張と切迫感のなかで生まれた。子ども時代と作家としての成長を語る自伝的エッセイ、コンゴ河をさかのぼり、あるいはボツワナに分け入る紀行、今は亡き反アパルトヘイトの闘士たち、ルツーリ、フィッシャー、ナカサへのオマージュと追悼…。

支配階級に属する白人の作家が、国の大半を占める黒人の側から書くこと。ゴーディマはこの逆説を生きるために、自己の欺瞞も他者の欺瞞もいっさいゆるさず、ひたすら「真実」を求めて飢え続ける。「政治的にコミットした人間と、無関心をよそおう人間のあいだの溝」が「まるでサハラ砂漠のように広大」なこの地で、未来への希望と「歴史への信頼」をこめて、真摯に、しなやかに書く。

時代順に並べられた13のエッセイは、そのまま南アフリカの現代史でもある。上質な文章にのみ可能な離れ業によって、読者はいきなり実感とともにこの国に引きずり込まれるだろう。そして、言論の自由とは何か、文学者の責務とは何かを、著者が巧まずして語る声を聞くだろう。


「いつか月曜日に、きっと」の著訳者:

ナディン・ゴーディマ
Nadine Gordimer
1923年、南アフリカのジョハネスバーグ近くのスプリングスで、ユダヤ系移民の子として生まれる。11歳のとき以来学校には通わず、20歳になってはじめてジョハネスバーグのヴィットヴァテルスラント大学に1年間、聴講生として通う。25歳のとき、短編集『顔と顔を合わせて』(1949)で本格的なデビュー。最初の長編小説は『いつわりの日々』(1953)。その後、12作の長編小説、200以上の短編作品を発表。『保護管理人』でブッカー賞受賞。1991年、ノーベル文学賞受賞。最新の作品は、長編小説『行きずり』(1999)、短編集『略奪』(2003)。邦訳『ブルジョワ世界の終わりに』『マイ・サンズ・ストーリー』(スリーエーネットワーク)、『ゴーディマ短篇小説集 Jump』『現代アフリカの文学』『ナディン・ゴーディマは語る アフリカは誰のものか』(岩波書店)、『バーガーの娘』『この道を行く人なしに』(みすず書房)ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
福島富士男
ふくしま・ふじお
1951年宮崎市に生まれる。一橋大学卒業。東京都立大学大学院博士課程中退。専攻 アフリカ文学。現在東京都立大学人文学部教授。著書『アフリカ文学読みはじめ』(スリーエーネットワーク)。訳書 ホーヴェ『骨たち』(講談社)『影たち』ゴーディマ『ブルジョワ世界の終わりに』サロ=ウィワ『ナイジェリアの獄中から』(スリーエーネットワーク)、ゴーディマ『バーガーの娘』『この道を行く人なしに』(みすず書房)ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

目次

編者序文 スティーヴン・クリングマン
I
チーフ・ルツーリ 1959
コンゴ河 1960-61
脱走者と永遠に輝ける夏 1963
II
重大な問題は街頭にある 1963
検閲され、禁止され、沈黙を強いられ 1963
なぜブラム・フィッシャーは刑務所を選んだか 1966
それを生き抜いた男 1966
III
プーラ! 1970
自作短編を選り分ける 1975
ジョハネスバーグからの手紙――1976年 1976
血のように赤い二つの太陽が現れる 1977
IV
空白の時代を生きる 1982
本質的な身ぶり 1984
編者注
訳者あとがき

この本の関連書


「いつか月曜日に、きっと」の画像:

いつか月曜日に、きっと

「いつか月曜日に、きっと」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/352頁
定価 2,940円(本体2,800円)
ISBN 4-622-07139-8 C0097
2005年4月6日発行

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