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サバイバル登山家

著者
服部文祥

「生きようとする自分を経験すること、僕の登山のオリジナルは今でもそこにある。絶対的な経験の先にある感情の起伏にこそ、心を物理的に動かしてゆく力がある」。

ハットリ・ブンショウ。36歳。サバイバル登山家。フリークライミング、沢登り、山スキー、アルパインクライミングからヒマラヤの高所登山まで、オールラウンドに登山を追求してきた若き登山家は、いつしか登山道具を捨て、自分の身体能力だけを頼りに山をめざす。

「生命体としてなまなましく生きたい」から、食料も燃料もテントも持たず、ケモノのように一人で奥深い山へ分け入る。南アルプスや日高山脈では岩魚や山菜で食いつなぎ、冬の黒部では豪雪と格闘し、大自然のなかで生き残る手応えをつかんでいく。「自然に対してフェアに」という真摯な登山思想と、ユニークな山行記が躍動する、鮮烈な山岳ノンフィクション。

「彼の本能むき出しのような行動のなかに、人が山に向かう理由とそのヒントが隠されている気がしてならない。(…)この本を読むと、人間もあくまで動物の一員であるというあたりまえの真実を、思い知らされるにちがいない」序文・山野井泰史。


「サバイバル登山家」の著訳者:

服部文祥
はっとり・ぶんしょう
1969年横浜生まれ。1994年東京都立大学フランス文学科とワンダーフォーゲル部卒。93年3~4月知床半島全山単独行。剱岳・チンネ「中央チムニー」「左稜線」、谷川岳一ノ倉沢烏帽子奥壁の「南稜」「変形チムニー」、「滝沢第三スラブ(冬)」などのフリーソロ。96年にカラコルム・K2(8611m)登頂。97年黒部横断・大滝尾根冬期第二登。99年剱岳八ツ峰4峰北面函ノ稜冬期初登。2001年正月黒部横断・北薬師岳東稜冬季初登。02年黒部横断・黒部別山中尾根主稜、八ツ峰2峰北面滝ノ谷下部氷瀑、袖ノ稜を冬季初登。山スキーでは1998年4月南アルプス駒ケ岳黄蓮谷右俣初滑降。2005年北アルプス黒部別山東面初滑降(主峰ルンゼ)。海外のクライミングではロシア・ウシュバやカナダ・アシニボインなど。スキーツアーではカナディアン・ロッキーやアルプス・オートルート、インド・ヒマラヤなど。1999年から装備を切りつめ食糧を現地調達するサバイバル登山をはじめ、南アルプス・大井川~三峰川、八幡平・葛根田川~大深沢、白神山地、会津只見、下田川内、日高全山などを歩く。登山以外では1992年にパリを起点にシルクロードを陸路旅行。海外自転車旅行として94年インド(デリー~コモリン岬)、97年のベトナム(ハノイ~ホーチミン)、98年マダガスカル周遊、南北アイルランドなどがある。1996年から山岳雑誌「岳人」編集部に参加。旧姓、村田文祥。共著に『森と水の恵み』(みすず書房)、共編著に『日本の登山家が愛したルート50』(東京新聞出版局)がある。妻と三人の子供と横浜在住。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

目次

序文 服部文祥とその登山……山野井泰史
序章 知床の穴
 I サバイバル登山まで
満ち足りた世代
野遊び/生きる実感/K2登頂/サバイバル登山の源流
肉屋

II サバイバル登山
サバイバル始動
現地調達の山旅/空腹/三峰川の夜
サバイバル生活術
シンプルライフ/岩魚釣り/山菜/単独
日高全山ソロサバイバル
入山/方法論/台風襲来/北部縦走/中部溯下降/襟裳岬へ

III 冬黒部
黒部とは
21世紀豪雪
北薬師東稜/亀裂/逡巡/生還
三つの初登攀
中尾根主稜/滝ノ谷/袖ノ稜

日高のあとの話、もしくは少し長いあとがき

著者からひとこと

みなさん、こんにちは。『サバイバル登山家』著者の服部文祥(はっとりぶんしょう)です。再びお目にかかれて光栄です。

どうですか、少しは読めるモノに仕上がっていたでしょうか。 ...続きを読む »

書評情報

平山ユージ(プロフリークライマー)
<2009年8月1日号:Pen>
國枝すみれ<2009年12月4日(金):毎日新聞>
今田幸伸(インタビュー)<2010年1月22日(金):朝日新聞>

この本の関連書


「サバイバル登山家」の画像:

サバイバル登山家

「サバイバル登山家」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/264頁
定価 2,520円(本体2,400円)
ISBN 4-622-07220-3 C0095
2006年6月19日発行

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