音楽と文学の対位法

判型 | 四六判 |
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頁数 | 296頁 |
定価 | 3,300円 (本体:3,000円) |
ISBN | 978-4-622-07243-0 |
Cコード | C1073 |
発行日 | 2006年9月22日 |
備考 | 現在品切 |

判型 | 四六判 |
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頁数 | 296頁 |
定価 | 3,300円 (本体:3,000円) |
ISBN | 978-4-622-07243-0 |
Cコード | C1073 |
発行日 | 2006年9月22日 |
備考 | 現在品切 |
「演奏家は、もともと切り換えるのが商売だ。モーツァルトを弾くときとショパンを弾くときでは、あきらかに演奏身ぶりが違う。(…)私の場合は、ピアノを弾いたり文章を書いたりするので、もうひとつ切り換えスイッチをしのばせている。(…)ステージからの比較芸術論をもくろむ私は、まさにそのずれにこそ興味がある。」
ジャンルを超えて、表現の向こう側にある「創作身ぶり」について、著者は長年考え続けてきた。本書はこのテーマに、6組の作曲家と作家をとりあげて迫った、なんともユニークな文化史エッセーである。
カメレオンのように変化するモーツァルトの音楽。なぜロマン主義は文学が先行するのか。記譜をも拒むようなショパンの即興演奏。ワーグナーと倒錯のエロス。言葉で「作曲」しようとしたルーセル。ドビュッシーはランボーの境地に達するか。
楽譜にも分析用語にもたよらずに、根源的ポエジーを表すべく音と言葉が交錯する瞬間をとらえようとする本書は、二つの領域を往還する著者ならではの作品となった。