みすず書房

雨過ぎて雲破れるところ

週末の山小屋生活

判型 四六判
頁数 232頁
定価 2,640円 (本体:2,400円)
ISBN 978-4-622-07320-8
Cコード C0095
発行日 2007年8月24日
備考 現在品切
オンラインで購入
雨過ぎて雲破れるところ

浅間山麓嬬恋村。20年ほど前に訪れて広大な風景の魅力にとりつかれ、以来、週末は東京を離れ、仕事とはかかわりのない時間を山小屋で過ごす詩人。その間、友人たちとセルフビルドで新たな小屋を築きあげ、やがては書斎棟も完成した。この地での生活基盤が整ったというばかりではない。夏は天然のすぐりを摘んでジャムづくり、秋は高山植物の群生を願って草刈りにいそしみ、冬は自然の力を借りて巨大なオブジェを出現させる。そしておりおりに開かれるコンサートほか村の人たちを交えたさまざまな遊びの空間からは、新たな地域文化が芽生えつつあるようだ。
「われわれはよぼよぼの老人になっても山小屋で遊びたい」——異なる世代、異なる職種の人々がこぞって参加するコミューンづくりの試みを、味わい豊かに綴ったエッセイ。

目次

山小屋作りと焚き火の日々
氷のオブジェ
あるフォークシンガーの死
春と骨酒
樽ランプ
夏のジャム作り
コムロ・ヒトシというクスリ
地蜂に刺されて秋の草を刈る
初老の階段
雪、雪、雪
心と身体と雪解けと
キャベツと父親と
春の山の怖さとネパールの「四月革命」
なんという不思議な日々
ヒマワリから蛍まで
風を聴く耳、そのささやき
VOICE SPACE
クマに出会ったら
風のブランコ
楽器をさわる、手をさわる
雨過天晴雲破処
猫のように犬のように遊びなさい

関連リンク