みすず書房

エルヴィス伝

復活後の軌跡 1958-1977

CARELESS LOVE

判型 A5判
頁数 736頁
定価 8,800円 (本体:8,000円)
ISBN 978-4-622-07333-8
Cコード C0073
発行日 2007年12月21日
備考 現在品切
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エルヴィス伝

ピーター・グラルニックは、これが決定版と言えるプレスリーの伝記全二巻を書き上げた。前半『メンフィス行き最終列車』(原題)を手にした読者は溜飲を下げた(原書1994年、邦訳『エルヴィス登場!!』ユーリーグ刊、1997年)。そして、その後半、『ケアレス・ラヴ』(原書1999年)の邦訳が本書である。
前巻についてボブ・ディランは、「…紙面からエルヴィスが飛び出してくる。エルヴィスの息づかいが感じとれる。この本は他のエルヴィス本すべてを抹消してしまう」と語った。もちろん、このコメントは、続巻である本書にもそのまま当てはまる。
エルヴィスの伝記は、きわめて侮蔑的なものや、神話、偏見、誇張、歪曲、思い入れ、感傷に彩られた物語が巷に溢れすぎていた。グラルニックは神話、伝説ではない一人間としてのエルヴィスを描ききった。
音楽そのものに耳を傾け、長年培ってきた感性にしたがい、音として表現されたものを描写する。そのときどきのエルヴィスの気分、意欲、健康状態などに目配りしながら、個々の歌唱に注意深く耳を傾ける。
コンサートの出来不出来の詳細についても、当時の報道、評論家の感想、残された録音などをもとに、事実を提示し実像を明らかにしていく。事実にすべてを語らせることに徹した永遠不滅の傑作伝記である。

目次

まえがき
プロローグ——メンフィス帰還
ドイツ——待機の時期
エルヴィス復帰
大佐の秘密
無視された夢
霊の目覚め
家族の輪
最後のラウンダップ
幸福の青い鳥
レースでの一日
オペラでの一夜
コミックブック・ヒーロー
わが故郷の新参者
オン・ツアー
自由落下
非人格的生命
嵐の中の一葉
心の痛手
エルヴィス、ホワット・ハプンド?
「神様、どうかこの手を」

訳者あとがき
参考文献
索引

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