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精神医学の古典を読む【新装版】

著者
西丸四方

「自然科学というものは新しい知識を追いかけまわすのが本領であるから、古いものは惜しげもなく棄て去って行かれることがよくあり、50年も前に使った医学の教科書などというものは、散逸してしまって何も残っていない。しかし精神医学のように、対象をこころ、精神現象というものにおくと、脳の科学はどんどん発達するのに、こころの科学は発達するとはいうものの、古いものが依然としてまだ存在価値があるのであり、プラトン、アリストテレスが今日でも通用するように、ギリシャ時代のマニア、メランコリア、パラノイア、アメンテア、ヒステリアという精神障害が通用するのであって、医学の他の科よりも精神医学の古い本がよけい通用しうるのである。」(本書より)
オカルト小説『ゴーレム』、解放者ピネル、妊婦ザーロメ、グリージンガー、ウェルニッケ、平安期のものぐるひ、ノイマン……現代精神
医学の礎を築いたクレペリンへと至る歴史を、精神医学者が叙述する。人間をめぐる深い洞察から生まれた、古典への導きの書。


「精神医学の古典を読む【新装版】」の著訳者:

西丸四方
にしまる・しほう
1910年生。1936年東京大学医学部卒業、都立松沢病院、東京女子医専講師を経て、信州大学名誉教授、愛知医科大学名誉教授、元北信総合病院顧問。2002年歿。主な著書『傑出人脳の研究』(長与又郎・内村祐之と共著、岩波書店、1939)『精神医学入門』(南山堂、1949)『臨床精神医学辞典』(南山堂、1974)『臨床精神医学研究』(みすず書房、1971)『精神科の臨床から』『精神医学の人と書物』(「西丸四方の本」1-2、みすず書房、1991)『西丸四方著作集』(全3巻、丸の内ハイデ出版社)。訳書 ヤスペルス『精神病理学総論』(共訳、岩波書店、1953)クレッチマー『医学的心理学』(共訳)ヤスパース『精神病理学原論』クレペリン『精神分裂病』(共訳)クレペリン『躁うつ病とてんかん』(共訳)クレペリン『精神医学総論』(共訳)(以上みすず書房、1955、1971、1986、1986、1994)ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

目次

1 オカルト小説『ゴーレム』
2 カントの『人間学』
3 ハインロート――精神分析の先達
4 日本の古い精神医学書
5 うたかたのグッデン
6 ラッシュ――アメリカ精神医学の父
7 アウテンリートとヘルダリン
8 解放者ピネル
9 エスキロール――ピネルの後継者
10 妖婦ザーロメ――フロイトの愛弟子
11 進化と退化――ジョン・ヒューリングズ・ジャクソン
12 アドルフ・マイヤー――アメリカ精神医学の長老
13 グリージンガー―― 「精神病は脳病」か
14 『魔女の槌』――悪魔憑き
15 ウェルニッケ――精神病は脳病
16 平安期のものぐるひ――『医心方』
17 ノイマン――単一精神病論
18 クレペリン――現代精神医学の曙
あとがき

この本の関連書


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精神医学の古典を読む【新装版】

「精神医学の古典を読む【新装版】」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/328頁
定価 3,360円(本体3,200円)
ISBN 978-4-622-07403-8 C0011
2008年6月19日発行

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