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アンチ・オイディプス草稿

ECRITS POUR L’ANTI-OEDIPE


「くたばってしまわないために書くこと。違う仕方でくたばるために書くこと。(…)エクリチュール機械が私を超えて機能し、誰かタイプ打ちしてくれる人、訂正してくれる人、読んでくれる人、待ってくれる人が私を保ってくれるという条件のもとでしか、私はそこを抜け出すことができない。私はファニーに、そして連鎖の最後にいるジルにこれらのテクストを送り続けるだろう」
1969年から3年間、ジル・ドゥルーズに宛てて書き続けられた論考、ノート、日記をテーマ別に収録。いわば『アンチ・オイディプス』初期バージョンにして『千のプラトー』の萌芽的要素をも孕んだテクスト群だが、鮮烈なフロイト‐ラカン批判のガイドライン、種々の特異な概念とそれらの用法などはガタリによって準備されていたことが十分にみてとれるだろう。精神分析から分裂分析へ。そして資本主義社会の批判的解読へ。「5月革命以後」という切断‐流れのなかで世紀の書を編みあげた「スズメバチと蘭」の共同作業。その内側から、横断的思考の生成プロセスを開示するガタリ‐エクリチュール機械!


「アンチ・オイディプス草稿」の著訳者:

フェリックス・ガタリ
Felix Guattari
精神分析家、哲学者(1930-1992)。著書『精神分析と横断性――制度分析の試み』(原著1972年、 杉村昌昭・毬藻充訳、法政大学出版局1994)『分子革命』(1977年、邦訳は『分子革命』1988『精神と記号』1996に分冊、以上杉村昌昭訳、法政大学出版局)『機械状無意識――スキゾ分析』(1979年、高岡幸一訳、法政大学出版局1990)『闘走機械』(1985年、杉村昌昭監訳、松籟社1995)『分裂分析的地図作成法』(1989年、宇波彰・吉沢順訳、紀伊國屋書店1998)『三つのエコロジー』(1989年、杉村昌昭訳、大村書店1991/平凡社ライブラリー2008)『カオスモーズ』(1992年、宮林寛・小沢秋広訳、河出書房新社2004)ほか。ジル・ドゥルーズとの共著に『アンチ・オイディプス――資本主義と分裂症』(原著1972年、市倉宏祐訳、河出書房新社1986/宇野邦一訳、河出文庫2006)『カフカ――マイナー文学のために』(1975年、宇波彰・岩田光一訳、法政大学出版局1978)『政治と精神分析』(1978年、杉村昌昭訳、法政大学出版局1994)『千のプラトー――資本主義と分裂症』(1980年、宇野邦一ほか訳、河出書房新社1994)『哲学とは何か?』(1991年、財津理訳、河出書房新社1997)、アントニオ・ネグリとの共著に『自由の新たな空間――闘争機械』(原著1985年、杉村昌昭訳、世界書院2007)。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
ステファン・ナドー
Stephane Nadaud
1969年生まれ。児童精神科医、哲学者。本書のほかに、ガタリ『カフカの夢分析』(杉村昌昭訳、水声社2008)の編者でもある。著書Manuel a l’usage de ceux qui veulent reussir leur [anti]oedipe (Fayard、2006)ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
國分功一郎
こくぶん・こういちろう
1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。高崎経済大学経済学部講師。フランス現代思想。訳書ジャック・デリダ『マルクスの息子たち』(岩波書店)ジル・ドゥルーズ『カントの批判哲学』(筑摩文庫)ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
千葉雅也
ちば・まさや
1978年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。東京大学大学院総合文化研究科・グローバルCOE「共生のための国際哲学教育研究センター」特任研究員。高崎経済大学非常勤講師。哲学、表象文化論。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

目次

編者序――スズメバチと蘭の愛 ステファン・ナドー
本書についてのノート

I 『アンチ・オイディプス』のためのテクスト
[編者のノート]
各対象は三つの参照体を基準にして位置づけられるべきである
第三次分節について
記号について、ファウストについての中間休止も挟んで
記号と欲望
このあとのために
不定詞
状況を考慮した順不同の考察
1970年11月14日のノート
精神分析と多声性
視聴覚的なものはオイディプスを乗り越えることをどのように呼びかけられるのか?

II 中間休止 『アンチ・オイディプス』の訂正
[編者のノート]
1970年5月14日のメモ/第二章の訂正

III 精神分析と分裂分析
[編者のノート]
器官なき充実身体と不定詞化
精神分析とは何か?
精神分析へのガイド
精神分析と多声性
不安、ファルス的対象、解釈について
あなたの質問に答える前に、記号の問いを再検討したい
欲望の上の一対一対応機械から結果する性について(あるいは変換機械の上の生産機械について)
誰が書いたのか?
ラカンにおいて他者Aは、じつのところ器官なき充実身体の役割を果たしている
フロイトからのさまざまな引用
ナルシシズム機械について
分裂分析について
ラカンの「対象a」についての機械状の解釈、またイェルムスレウそして分裂分析について

IV 政治活動の影響範囲
[編者のノート]
「原初の官僚国家」の問いについて
資本主義はヒューマニズムである
ブルジョワジーとは超コード化の階級である
労働運動
政治活動の影響範囲
偶像と階級闘争
階級利益と集団欲望

V プラグマティックな言語学
[編者のノート]
イェルムスレウと内在性
力能記号
力能記号に関する質問について
力能記号と共立平面
ふたつのタイプの切断

VI 共立平面
[編者のノート]
共立平面(1971年)
ノートと日記(1972年2―5月)
共立平面(1972年)
ノートと日記(1972年9―10月)

訳者あとがき

書評情報

舘野真治<2010年2月21日(日):日本経済新聞>

この本の関連書


「アンチ・オイディプス草稿」の画像:

アンチ・オイディプス草稿

「アンチ・オイディプス草稿」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/480頁
定価 6,090円(本体5,800円)
ISBN 978-4-622-07514-1 C1010
2010年1月22日発行

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