みすず書房

世界は一冊の本【definitive edition】

[詩集]

判型 A5判
頁数 136頁
定価 1,980円 (本体:1,800円)
ISBN 978-4-622-07538-7
Cコード C0092
発行日 2010年5月19日
備考 現在品切
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世界は一冊の本【definitive edition】

「本を読もう。もっと本を読もう。もっともっと本を読もう。」この一節をどこかで読んだり聞いたりした方も多いだろう。表題作「世界は一冊の本」は、金八先生の授業で朗読されてよく知られ、「国民読書年2010」のキャッチフレーズ「じゃあ、読もう。」にヒントを与え、合唱曲にもなっている名作である。
この名詩集を「決定版」として、ここに再刊する。詩集の前半で追悼されるのは、詩人の父母、恩師、友人の岸田森、草野大悟、晶文社の社主中村勝哉。そして今回加えられた「青函連絡船」。連作「十二人のスペイン人」は内戦の時代を生きたウナムーノ、カザルス、ピカソたちへの賦。 「わたしにとって、詩は賦である。生きられた人生の、書かれざる哲学を書くこと。」(おぼえがき)
二十世紀という時代を深く知り、人生の季節と時間のありように思いを致してきた長田弘の最良の詩作群は、このたび三好達治賞を受けた『世界はうつくしいと』でオサダ・ポエムに触れた方にも、以前から愛読されている方にも強く訴える力をそなえている。平野甲賀の描く「世界は一冊の本」という文字に書店で出会ったら、ぜひ手に取って開いてみてください。

目次

誰でもない人
人生の短さとゆたかさ
立ちどまる
ことば
ファーブルさん
なあ、そうだろう
友人の死
役者の死
青函連絡船
詩人の死
無名の死
父の死
母を見送る
黙せるもののための
十二人のスペイン人
 ウナムーノ
 マチャード
 ファリャ
 カザルス
 ヒメネス
 ピカソ
 オルテガ
 セゴビア
 ミロ
 ガルシア・ロルカ
 ドゥルティ
 フェレル
嘘でしょう、イソップさん
五右衛門
世界は一冊の本

 おぼえがき

書評情報

立花隆(ノンフィクション作家)
週刊文春2010年6月10日号
志村順一郎
朝日新聞姉妹紙「朝日ぐんま」2010年6月11日(金)
井川博年(詩人)
図書新聞2010年7月24日(土)

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