みすず書房

丸山眞男話文集 続 2

判型 四六判
頁数 440頁
定価 5,940円 (本体:5,400円)
ISBN 978-4-622-07827-2
Cコード C1331
発行日 2014年7月18日
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丸山眞男話文集 続 2

〈自己欺瞞というか、あるいは自分の言葉に酔っている人は、そういう悩みを感じない。さっき言った自由も、平等も、民主主義もそうです。そういうものが自分の実感になりにくいほうが普通であって、自分はそんなことはないと思っているのは、実際は自由とか民主主義という言葉に酔っている。むしろそうじゃないということ。そのぐらい、日本人にとっては困難な仕事、実感として感じることが困難だということ。そうすると、じゃあしょうがないじゃないかということになるけれども、そこから先なんですね。〉
(「人権からみた日本」1993年10月)
〈今テロが非常に流行し出すと。憲政の模範であったイギリスでさえそうだと。つまり文明が進めば進むほど、人心がますますエモーショナルになってきて社会の騒擾がますます激しくなる。人々が道理に依存するのじゃなくて、情の支配が拡大してくるという逆説をここで述べ出すわけです。〉
(「福沢における文明と独立」1992年9月)

第2巻には、「福沢における文明と独立」「福澤諭吉——近代日本の人物像」の福沢論2編、丸山眞男先生を囲む会2編、ほか「人権からみた日本」「現代の学生生活を語る」の全6編を収録する。

目次

凡例

『著作ノート』から長野オリンピックまで  1988年6月
——丸山眞男先生を囲む会

福沢における文明と独立——言葉の用法についての一つの視点  1992年9月
——日本学士院論文報告

人権からみた日本  1993年10月
——「アムネスティ・インターナショナル日本」メンバーとの対話

福澤諭吉——近代日本の人物像  1968年9月

現代の学生生活を語る  1948年11月

現代の中国と日本・『シュピーゲル』事件・『昭和天皇独白録』  1991年8月
——丸山眞男先生を囲む会

書評情報

鈴木正(日本思想史・名古屋経済大学名誉教授)
週刊読書人2014年9月5日

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