みすず書房

20世紀を考える

THINKING THE TWENTIETH CENTURY

判型 四六判
頁数 656頁
定価 6,050円 (本体:5,500円)
ISBN 978-4-622-07916-3
Cコード C0036
発行日 2015年6月25日
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20世紀を考える

「本書はヨーロッパとアメリカ合衆国における近現代の政治思想の歴史だ。その主題は、19世紀終盤から21世紀初頭にかけてのリベラル、社会主義、共産主義、ナショナリスト、そしてファシストの知識人たちによってさまざまなかたちで理解された、権力と公正である。
本書はまた、20世紀の半ば、第二次世界大戦とホロコーストという歴史的激動の直後に、そして東欧で共産主義者たちが権力を掌握しつつあった時にロンドンに生まれた歴史家にして評論家のトニー・ジャットの知的な伝記でもある。
そして最後に、本書は政治思想の限界、そしてその再生の可能性、についての、また政治における知識人の道徳的・精神的失敗、そしてその義務、についての思索でもある。」
(ティモシー・スナイダー)

「20世紀を過去のものだとしてしまう際に、わたしたちは何を失ったのか? 近い過去のどの部分が忘却されており、よりよい未来を建設するためには何を取りもどして利用できるのか?(…)その結果できあがったのは、このうえなく活発な対話である。これ以上の結果は望むべくもなかっただろう。」
(トニー・ジャット)

目次

まえがき(ティモシー・スナイダー)
第1章 残るは名のみ——ユダヤ人問題を問うユダヤ人
第2章 ロンドンと言語——英語で書く/イングランドの著述家
第3章 家族的社会主義——政治的マルクス主義者
第4章 キングズ・カレッジとキブツ——ケンブリッジのシオニスト
第5章 パリ、カリフォルニア——フランス知識人
第6章 理解の世代——東欧のリベラル派
第7章 統一と断片——ヨーロッパの歴史家
第8章 責任の時代——アメリカのモラリスト
第9章 善の陳腐さ——社会民主主義者
あとがき(トニー・ジャット)

訳注
訳者あとがき
本書で論じられる著作
索引

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