みすず書房

パクリ経済

コピーはイノベーションを刺激する

THE KNOCKOFF ECONOMY

判型 四六判
頁数 392頁
定価 3,960円 (本体:3,600円)
ISBN 978-4-622-07940-8
Cコード C1033
発行日 2015年11月25日
オンラインで購入
パクリ経済

「驚いたことに、創造性はしばしばコピーと共存できる。そして条件次第では、コピーが創造性の役に立つことさえあるのだ…この本でとりあげる産業の多くは驚くほど巨大で興味深い。その仕組みと、そしてなぜそれが破綻しないかを理解するのは魅力的だ。さらにそこから、音楽や映画といったコピーの蔓延、増加に直面してますます苦労を強いられている他の産業に役立つ教訓を引き出したい」(はじめに)。
郊外のショッピングモールから街のビストロまで、パクリはあらゆる場所にあふれている。「コピーは創造性を殺す」「法律によるコピー規制がイノベーションには欠かせない」——通常はこう考えられている。しかし、コピーは絶対に悪なのだろうか?
本書は、創造性がコピーによってむしろ活性化する場合があることを、ファッション、レストラン、アメフト、コメディアン、マジシャン、フォント、データベース産業など米国で一般的にコピーが合法とされている産業の豊富なケーススタディで明らかにする。
なぜそれらの業種は繁栄しているのか? インセンティブとイノベーションの関係から6つの教訓を探り、知的財産ルールの未来を指し示す。

「コピーと創造性が共存できるという、耳寄りな知らせだ。豊富なケーススタディが気づかせてくれるのは、一貫した知財政策は本質的に保護と模倣のトレードオフを生むということだ」
ハル・ヴァリアン(Google社チーフ・エコノミスト)

「イノベーションがどのように生まれるのかについて、政策立案者はいまだ根本的に理解を誤っている。創造性にはどのような法が必要かを理解しようとする、非常に重要な試みだ」
ローレンス・レッシグ(ハーヴァード・ロー・スクール教授)

書評情報

五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
朝日新聞2016年1月17日(日)
河尻亨一(東北芸術工科大学客員教授)
信濃毎日新聞2016年2月14日(日)
八代尚宏(昭和女子大学特命教授)
日本経済新聞2016年2月14日(日)
週刊ダイヤモンド「2016年「ベスト経済書」ランキング」第20位
橋本努(北海道大学大学院教授)
週刊東洋経済2016年3月12日

関連リンク