科学の曲がり角
ニールス・ボーア研究所 ロックフェラー財団 核物理学の誕生
REDIRECTING SCIENCE

判型 | A5判 |
---|---|
頁数 | 448頁 |
定価 | 9,020円 (本体:8,200円) |
ISBN | 978-4-622-07987-3 |
Cコード | C1042 |
発行日 | 2016年5月25日 |

REDIRECTING SCIENCE
判型 | A5判 |
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頁数 | 448頁 |
定価 | 9,020円 (本体:8,200円) |
ISBN | 978-4-622-07987-3 |
Cコード | C1042 |
発行日 | 2016年5月25日 |
「1930年代にニールス・ボーア研究所では核物理学への転向が起こった。また同時期に国際的基礎科学への資金援助情勢にも変化が生じた(ロックフェラー社会貢献事業に見られる変化などはその代表である)。そして研究所の転向は、この変化に対するボーアの反応と行動によって起こった。これは一体どういうことを指しているのか、そして、それに関わって起こったことは何だろうか」。
世界の頭脳といわれる研究者が集まって純粋な研究機関としてはじまった研究所が、経済援助を受けるとどうなるのか。多くの分野に貢献事業を起こしたロックフェラー財団は、具体的に何をしてきたか。第二次大戦中から現在にいたる、科学が国家と経済界に組み込まれていく起源を、ニールス・ボーアおよび研究所とロックフェラー財団のやりとりに見据え、核物理学を中心に当時の現場をたどる。
日本語版への序
感謝の言葉
まえがき
序章 コペンハーゲン精神
第1章 1934年までの科学政策と資金調達
実験の重視
威信の増大
国際教育委員会
国際教育委員会とコペンハーゲン大学のその他の機関
1934年までの活動
結び
第2章 コペンハーゲン精神の発現、1920年代末から1930年代中期
1934年までにおける原子核への関心
生物学への関心、1929年から1936年まで
この章の結び
第3章 亡命者問題、1933年から1935年
背景
初めの年——方向の選択
ロックフェラー財団のヨーロッパ学者特別研究支援資金
フランクとヘヴェシーの前歴
実験核物理学の起源
結び
第4章 実験生物学、1920年代末から1935年まで
ロックフェラー社会貢献事業の再編
新政策の登場
新政策とコペンハーゲン科学との出会い
新政策の確立
コペンハーゲンの実験生物学計画
カールスベリ財団の核物理学への支援
実験生物学支援に対する正式な申請
実験生物学への支援
結び
第5章 転向の仕上げ、1935年から1940年
資金援助の獲得
実験生物学計画の興隆
核物理学の強化
結び
終章
訳者あとがき
原注
資料についてのノート
索引