「みすず書房」ページ内リンク

  1. 「メインメニュー」へ移動
  2. 「みすず書房の本の検索メニュー」へ移動
  3. 「本文」へ移動
  4. 「サイト利用ガイド」へ移動



神話論理 IV-1

裸の人 1

L’HOMME NU


南アメリカのボロロ族「鳥の巣あさり」に発した『神話論理』の探求は、前の巻で北半球へ地理的範囲を拡大し、同時に「周波数変調(FM)から振幅変調(AM)に」(『食卓作法の起源』序、10ページ)と著者自身が喩える一時的な方法上の修正が施された。この巻では北アメリカの、しかしふたたび明確に限定された地域に舞台を定め、解像度の高い定常的な走査方法へと戻る。北西海岸に近い地域に、ボロロの基準神話M1とそっくりな「鳥の巣あさり」が発見される。これまで分析してきた厖大な神話群はすべて、自然から文化への移行という大テーマをめぐっての変奏曲であった。
天上世界と地上世界の交感の決定的断絶を代償に獲られたその移行、そして、人類のただひとつの神話へ。すでに『生のものと火にかけたもの』『蜜から灰へ』『食卓作法の起源』の各巻タイトルに示されてきた自然から文化への歩みは、『裸の人』で出発点に回帰する。「裸のもの」(le nu)は、文化との関係でいえば、自然に対する「生のもの」(le cru)と同等なのだから。本来数巻分にあたる内容を凝縮したといわれ、もっとも難解として知られる『神話論理』最終巻の第一分冊。


「裸の人 1」の著訳者:

クロード・レヴィ=ストロース
Claude Levi-Strauss
1908年ベルギーに生まれる。パリ大学卒業。1931年、哲学教授資格を得る。1935-38年、新設のサン・パウロ大学社会学教授として赴任、人類学の研究を始める。1941年からニューヨークのニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチで文化人類学の研究に従事。1959年コレージュ・ド・フランスの正教授となり、社会人類学の講座を創設。1982年退官。アカデミー・フランセーズ会員。著書『親族の基本構造』(番町書房 1977-78、青弓社 2000)『人種と歴史』(みすず書房 1970)『悲しき熱帯』(中央公論社 1977)『構造人類学』(みすず書房 1972)『今日のトーテミスム』(みすず書房 1970)『野生の思考』(みすず書房 1976)『仮面の道』(新潮社 1977)『神話と意味』(みすず書房 1996)『構造・神話・労働』(みすず書房 1979)『はるかなる視線』(全2冊、みすず書房 1986、1988)『やきもち焼きの土器つくり』(みすず書房 1990)『遠近の回想』(共著、みすず書房 1991)『レヴィ=ストロース講義――現代世界と人類学』(平凡社ライブラリー 2005)『みる きく よむ』(みすず書房 2005)『ブラジルへの郷愁』(みすず書房 1995)他。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
吉田禎吾
よしだ・ていご
1923年生まれ。東京大学文学部心理学科卒業。東京大学名誉教授。文化人類学。著書『宗教人類学』(東京大学出版会 1984)『魔性の文化誌』(研究社出版 1976、みすず書房 1998)『レヴィ=ストロース』(共著、清水書院 1991)他。訳書 E.リーチ『レヴィ=ストロース』(新潮社 1971、ちくま学芸文庫 2000)他。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
木村秀雄
きむら・ひでお
1950年生まれ。東京大学大学院博士課程満期退学。東京大学大学院総合文化研究科教授。文化人類学。著書『響きあう神話』(世界思想社 1996)『水の国の歌』(東京大学出版会 1997)『レヴィ=ストロース『神話論理』の森へ』(共編、みすず書房 2006)他。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
中島ひかる
なかしま・ひかる
1956年生まれ。東京大学大学院博士課程満期退学。東京医科歯科大学教養部教授。18世紀フランス文学。訳書 I.エベラール『砂漠の女』(晶文社 1990)G.ペル『宗教の復讐』(晶文社 1992)M.D.グルメク『エイズの歴史』(共訳、藤原書店 1993)他。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
廣瀬浩司
ひろせ・こうじ
1963年生まれ。東京大学大学院中途退学。パリ第一大学博士(哲学)。筑波大学准教授。フランス思想。著書『デリダ』(白水社 2006)『知の教科書 デリダ』(共著、講談社 2003)他。訳書 M.フーコー『主体の解釈学』(共訳、筑摩書房 2004)他。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
瀧浪幸次郎
たきなみ・こうじろう
1955年生まれ。東京大学大学院修士課程修了。東京大学大学院総合文化研究科講師。表象文化論。訳書 J.アーダー/C.ジョーンズ『図説 世界文化地理大百科 フランス』(朝倉書店 2001)他。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

目次

凡例
記号表


第1部 家族の秘密
I 隠された子供
II 狂った女と賢い乙女
第2部 こだまのゲーム
第3部 私生活情景
I 好色な祖母
II 終生変わることなく
III 「……これら双生の鏡の中に」
第4部 地方生活情景
I 溶ける魚
II 市の立つ場所
III 騒がしい料理見習い
IV 排泄物の活用法について

『神話論理』全5冊のご案内

『裸の人』2の刊行をもちまして、レヴィ=ストロース『神話論理』は邦訳全5冊が完結いたしました。原著刊行から四十年越しのシリーズ完結です。

...続きを読む »

この本の関連書


「裸の人 1」の画像:

裸の人 1

「裸の人 1」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/448頁
定価 8,400円(本体8,000円)
ISBN 978-4-622-08154-8 C1010
2008年11月20日発行

この本を購入する