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トレブリンカの地獄

ワシーリー・グロスマン前期作品集


20世紀ロシア文学の珠玉『人生と運命』の作家ワシーリー・グロスマン。第二次世界大戦の終結前後までに執筆、あるいは構想されたルポルタージュ・小説・戯曲を収載する。

グロスマンは市民として社会主義国家建設に参加し、そのために努力しながら、次第にスターリン体制批判に転じていった。
独ソ戦末期に赤軍記者としてナチの絶滅収容所を報じた『トレブリンカの地獄』。
著者の故郷ウクライナを舞台に、ホロコーストを描いた世界最初の作品となった傑作小説「老教師」。
男まさりの女性政治局員がユダヤ人集落で出産にいたる日々をユーモアたっぷりに描く「ベルディーチェフの町で」。
行きずりの情事を経験した兵士の二日間「女」。
革命の空洞化と官僚主義、同じことをくり返す人間の業を目の当たりにして、歴史は進歩するのか循環するのかと、登場人物が問う戯曲「ピタゴラスを信じるなら」。

戦時下という極限状況で、人はどのようにふるまったのか。自由や優しさや善良さとは何なのか。グロスマンの作品には、19世紀ロシア文学の歴史小説の伝統が引き継がれている。
『システィーナの聖母 ワシーリー・グロスマン後期作品集』(齋藤紘一訳)と全二巻。


目次


I ルポルタージュ
ユダヤ人のいないウクライナ 
トレブリンカの地獄

II 短篇小説
ベルディーチェフの町で

若い女と老いた女
しばらくの悲しい日々
チェーホフの眼で

老教師

III 戯曲
ピタゴラス派を信じるなら

希望と幻滅──歴史を生きた人びとを描く  中村唯史
ユダヤの運命と共にあったロシア作家  赤尾光春
主要参照文献


著訳者略歴

ワシーリー・グロスマン
Василий Гроссман

1905-1964。ウクライナ・ベルディーチェフのユダヤ人家庭に生まれる。モスクワ大学で化学を専攻。炭鉱で化学技師として働いたのち、小説を発表。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
赤尾光春
あかお・みつはる

1972年神奈川県生まれ。大阪外国語大学外国語学部ロシア語学科卒業。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
中村唯史
なかむら・ただし

1965年北海道生まれ。東京大学大学院人文科学研究科露語露文学専攻博士課程退学、90-92年モスクワ大学留学。93年より山形大学教養部講師、同人文学部准教授・教授をへて、 2015年より京都大学大学院文学研究科教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

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「トレブリンカの地獄」の画像:

トレブリンカの地獄

「トレブリンカの地獄」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/392頁
定価 4,968円(本体4,600円)
ISBN 978-4-622-08585-0 C0097
2017年5月25日発行

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