みすず書房

勝峰富雄

かつみね・とみお

編集者。1965年東京生まれの埼玉育ち。埼玉県立坂戸西高校入学後ワンダーフォーゲル部で山登りを始め、パンクバンドの活動と両立する。1990年早稲田大学教育学部国語国文学科卒。早大山歩会を経て、早大稲稜山岳会に入会して長谷川淳氏に師事、クライミングと酒に特化。谷川岳、剱岳、穂高滝谷・屏風岩、甲斐駒ヶ岳の岩壁、冬季鋸岳中間ルンゼ右岩稜、厳冬期北岳バットレス〜農鳥岳などを登攀。その後、東京YCCにも入会。甲斐駒ヶ岳や八ヶ岳の氷瀑、谷川岳一ノ倉沢滝沢リッジなどを登攀。大学卒業後は沢登りに傾倒、和賀川本流、朝日連峰岩井俣川などを遡行。大学時代の仲間と遡行同人蟷螂を結成。
新卒で入社した学習研究社では学習参考書の編集に携わり、その後「ムー」編集部に異動。1996年、30歳のときに山と溪谷社に転職。「山と溪谷」編集部に配属されて、1999年から同誌副編集長、2004年から「ヤマケイJOY」編集長、2007年から2008年まで「山と溪谷」編集長。現在、出版部プロデューサー。
大学卒業後、映画・演劇・舞踏・絵画・写真・現代思想などへの関心を深めて独習。辻まこと、泉鏡花、坂口安吾、中原中也、森山大道、鈴木清順、寺山修司、遠藤ミチロウ、ジョルジュ・バタイユ、メルロ・ポンティ、ハンス・ベルメール、若冲、蕭泊、大野一雄、麿赤児などの影響を受けてきた。近年は、門坂流、柄澤齋、多賀新、建石修志各氏による美術家登山ユニット「オジビ山岳会」の顧問として山行をともにするほか、グループ展に写真で参加。編集者・勝峰富雄のほか、文章は勝峰溪、写真は勝峰翳としての活動を開始。
著書に『山で見た夢——ある山岳雑誌編集者の記憶』(みすず書房)『山と私の対話』(共著、みすず書房)。2010年6月、銀座・青木画廊で写真の第一回個展。東京日野の七生丘陵の麓に暮らす。祖父は、俳人・国文学者の勝峰晋風。
公式ウェブサイト http://www.katsumine.jp(2011年開設予定)