「みすず書房」ページ内リンク

  1. 「メインメニュー」へ移動
  2. 「みすず書房の本の検索メニュー」へ移動
  3. 「本文」へ移動
  4. 「サイト利用ガイド」へ移動



検索結果

キーワード:
2431 件 ヒットしました。


検索結果一覧

  • 身体の植民地化
    身体の植民地化
    [著者] デイヴィッド・アーノルド   [訳者] 見市雅俊  
    19世紀から20世紀初頭にかけて、大英帝国支配下のインドにおいて天然痘、コレラ、そしてペストが猛威をふるう。イギリス側はその対策に乗りだすことになるが、西洋医療の介入は、ヒンドゥーやムスリムの在地医療とのあいだで大きな軋轢を生むことになった。
    つぎつぎに襲来する疫病にたいして、イギリスの植民地官僚・医者とインドの医者・在地住民とのあいだで、どのような対策を講じるべきかをめぐってさまざまな〈交渉〉が展開した。そのなかで帝国支配が、在地の人びとの身体管理にまで及んでゆくことになる。
    その過程が、本書では、M・フーコーの身体論、A・グラムシのヘゲモニー論、E・サイードのオリエンタリズム論などの理論的枠組みを活かしつつ、膨大な一次史料にもとづいて詳細に描かれる。
    本書は、大英帝国による疫病対策と医療政策をとおして、植民地の権力と知という問題をえぐり出すだけではなく、インド社会内部の差異、とくに下層民(サバルタン)の政治と中流階級のヘゲモニーといった問題にも肉薄してゆく。鮮やかな叙述であり、〈植民する側〉と〈植民される側〉の両方の現場の生の〈声〉が史料から丹念に拾い上げられ、そうして植民地時代のインドの病気と医療の壮大なドラマが展開する。
    近年盛んになった植民地医療史研究のもっとも重要な古典の翻訳である。
    • A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/368頁
    • 定価 8208円(本体7600円)
    • ISBN 978-4-622-08851-6 C1022
    • 2019年09月20日発行
  • アリストテレス 生物学の創造 下
    アリストテレス 生物学の創造 下
    [著者] アルマン・マリー・ルロワ   [訳者] 森夏樹  
    「アリストテレスの科学の精巧なタペストリーに思いをいたし、それをわれわれの科学とくらべてみながら、われわれは今ようやく、彼の意図していたことや彼が成し遂げたことを、われわれ以前のどの時代よりもはっきりと見て取ることができるようになった。私はそう思っている。そしてもしそれが本当なら、それはわれわれがやっと、彼に追いつくことができたからなのだろう。」
    (本文より)

    下巻では遺伝や生活史の理論、ダーウィンとの比較のほか、自然発生説やコウイカ大論争といったテーマに端を発する近代以降の生物学のターニングポイントにもスポットライトを当て、その随所にアリストテレスの影を色濃く浮かびあがらせる。また、アリストテレスの生物学と哲学がどのように結びついていたか、それらがいかに現代の生物学の体系の中核に引き継がれているかについても掘り下げる。
    科学革命以来の数百年間、ほとんど蔑ろにされ忘れられていた偉大な生物学者を、著者はダーウィンやリンナエウスと比肩する先達として見事に蘇らせている。

    〈グールドの最良の著書にも匹敵する才筆。近年の生物系の著作の中では抜きん出て長く読まれる本になるだろう〉
    ──ニューサイエンティスト誌
    • 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/344頁
    • 定価 4104円(本体3800円)
    • ISBN 978-4-622-08835-6 C1045
    • 2019年09月17日発行
  • フロイディアン・ステップ
    フロイディアン・ステップ
    [著者] 十川幸司  
    精神分析を創始し、20世紀の思想を決定付けたフロイト。だが、フロイトは本当に読まれているだろうか。読むとは著者とともにテクストを新たに創る、創造的な行為である。本書はまさにそのような意味でフロイトを読む。そして、その思考のエッセンスを浮上させる。
    フロイト理論の生成過程を精緻にたどり、その背景で未だ明るみになっていない問題群の可能性を引き出すこと。フロイトが切り開いた普遍性の通路を、現代の臨床経験に足場を置きながら、新たに見出すこと。臨床と理論の共振する地点から、フロイトの跳躍が明らかになる。
    いま、フロイトの何が重要なのか。フロイトは精神分析家としてどのような変容を遂げたのか。その思想の核心を明かす、フロイト論の決定版。
    • 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/256頁
    • 定価 3456円(本体3200円)
    • ISBN 978-4-622-08810-3 C1011
    • 2019年09月17日発行
  • マツタケ
    マツタケ
    [著者] アナ・チン   [訳者] 赤嶺淳  
    「本書は、20世紀的な安定についての見通しのもとに近代化と進歩を語ろうとする夢を批判するものではない。…そうではなく、拠りどころを持たずに生きるという想像力に富んだ挑戦に取りくんでみたい。…もし、わたしたちがそうした菌としてのマツタケの魅力に心を開くならば、マツタケはわたしたちの好奇心をくすぐってくれるはずだ。その好奇心とは、不安定な時代を、ともに生き残ろうとするとき、最初に必要とされるものである」

    マツタケをアクターとして、人間と人間以外のものの関係性、種間の絡まりあいをつぶさに論じ、数々の賞に輝いたマルチスピーシーズ民族誌の成果を、ここにおくる。
    日本(京都・中部地方)・アメリカ(オレゴン州)・中国(雲南地方)などの共同研究者とのフィールドワークを通して、マツタケの発生から採取、売買・貿易、日本人の食に供されるまでの過程に、著者は多くを観察し、学んでゆく。森林伐採、景観破壊、戦争による東南アジア難民、里山再生、コモディティ・チェーンとサルベージを通じた蓄積など、資本主義がもたらした瓦解からいかに非資本主義的様式が生まれ、両者が絡みあいながら、人間と人間以外のものが種を超えて共生しつつ世界を制作しているのか。コモンズの可能性や学問研究のあり方までを射程に入れ、人間中心主義を相対化した、鮮やかな人類学の書であり、今後の人文・社会科学のひとつの方向性をしるす書である。
    「進歩という概念にかわって目を向けるべきは、マツタケ狩りではなかろうか」。
    • 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/488頁
    • 定価 4860円(本体4500円)
    • ISBN 978-4-622-08831-8 C0010
    • 2019年09月17日発行
  • アリストテレス 生物学の創造 上
    アリストテレス 生物学の創造 上
    [著者] アルマン・マリー・ルロワ   [訳者] 森夏樹  
    〈どのページも、アリストテレスの眼を通して見たこの世界の美しさを追体験させてくれる〉
    ──ネイチャー誌

    アリストテレスは超一級の生物学者だった──しかも、史上一人目の。自身も進化と発生学の研究者である著者は、『動物誌』を中心にアリストテレスの生物学を調べあげ、2400年前の超人的先駆者の着眼と構想を掘り起こした。形態、発生、代謝、分類、老化、情報の継承まで──それは古くて新しい、ブリリアントな生物学だ。本書のどのページもアリストテレスのセンス・オブ・ワンダーと呼ぶべきものに満ちており、哲人を魅了した生物界の不思議さと精妙さに、読む者もまた魅入られてしまう。
    知りうる限りの生物種について記述し、自ら動物の解剖を繰り返し、生物界の部分と全体をシステムとして分析したアリストテレス。彼が「仕事を終える頃には、素材、形、目的、変化などはもはや思弁哲学のおもちゃではなく、研究のプログラムとなっていた」。自然のありのままの体系に重ね合わせようと周到に編まれた理論には、生き物たちの多様さの中に張り巡らされたパターン性、生命の連続性と差異化についての深い洞察が織り込まれている。
    本書はそんなアリストテレスの生物学的仕事の全貌を鮮やかに描き出すとともに、時代を超えて探求され続ける生物学の精髄を読み解く。
    • 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/368頁
    • 定価 4104円(本体3800円)
    • ISBN 978-4-622-08834-9 C1045
    • 2019年09月17日発行
  • エクソダス
    エクソダス
    [著者] ポール・コリアー   [訳者] 松本裕  

    「本書は、もっとも貧しい社会、「最底辺の10億人」に関する私の研究の一環である…欧米諸国の移民政策は不用意で見過ごされがちな影響を彼らにおよぼす…[また]本書はリベラルな人々の主流見解を批判するものでもある…国をまたぐ移住が一般的になり国民的アイデンティティがなくなれば、社会は脱国家的になる。それに問題があるだろうか? 私は大きな問題があると考える…本書の中核を成すメッセージは、「移住が良いか悪か」という質問が間違っているということだ…緩やかな移住は利益をもたらし、大量移住は損失をもたらす。したがって重要なのは「どのくらいが最適か」だ…恥ずべきなのは移住制限の内容が不適切なことだ。転じて、これは真剣な議論を妨げてきたタブーを反映するものでもある。本書は、そのタブーを打ち破ろうとする試みなのだ」(本文より)

    〈移民自身〉〈受入国の住民〉〈送出国に残された人々〉という三つの立場にバランスよく目配りしつつ、移住のグローバルな経済的、社会的、文化的影響を分析する。
    • 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/296頁
    • 定価 4104円(本体3800円)
    • ISBN 978-4-622-08833-2 C1033
    • 2019年09月10日発行
  • 自然は導く
    自然は導く
    [著者] ハロルド・ギャティ   [訳者] 岩崎晋也  


    「わたしたちはコンパスやクロノメーター、六分儀、ラジオ、レーダー、音波発信器などを使ったナビゲーションに親しむあまり、昔の人類はただ通常備わった感覚と伝え聞いた知恵だけを頼りに、未知の領域を遠くまで旅し、前人未踏の荒野を抜け、海図のない海を渡ったということが信じられないのだ。」
    そう語る著者は、GPSのない時代にチャールズ・リンドバーグをはじめとする冒険家らの尊敬を集め、「ナビゲーターたちのプリンス」とも呼ばれたハロルド・ギャティ(1903-57)。自然物を手掛かりとするナビゲーション技法(ナチュラル・ナビゲーション)を究めた航空パイオニアだ。
    本書は彼が遺したナチュラル・ナビゲーション入門書。必要なのは才能ではなく、誰もが「わずかな練習をするだけで、自然のしるしを道路標識と同じように間違いなく読みとれるようになる」と説く。英語圏では1958年から愛読され、「時を経るにつれて重みを増す」とも評される本である。
    「まっすぐに歩くには」といった基本から、波のうねりさえも読みとくミクロネシア人の海上ナビゲーションのような驚嘆の技術まで──世界中の自然のしるしが話題にのぼり、それらを巡りながら五感の使い方を再発見させられるよう。ギャティの贅肉のない文章は、自然に対する畏敬と、いにしえの探検家たちや世界各地の先住民族の叡智への敬愛に貫かれている。読み終えないうちから、すぐにも外に出て自然物との新しい関係を始めたくなる。
    • 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/288頁
    • 定価 3888円(本体3600円)
    • ISBN 978-4-622-08836-3 C0098
    • 2019年09月10日発行
  • きのこのなぐさめ
    きのこのなぐさめ
    [著者] ロン・リット・ウーン   [訳者] 枇谷玲子   [訳者] 中村冬美  


    悲しみの淵にいた私を、そこから連れ出してくれたのは、きのこだった――。

    マレーシア人の著者は、文化人類学を学ぶ交換留学生としてやって来たノルウェーでエイオルフと出会い、恋に落ちた。夫婦となった二人は深く愛し合い、日々のささやかなことも人生の一大事についても、何でも話し合う仲だった。
    ある朝、いつものように自転車で職場に向かったエイオルフが突然倒れ、そのまま帰らぬ人となる。最愛のパートナーを失った著者は、喪失の痛みのさなか、ふと参加したきのこ講座で、足下に広がるもうひとつの世界、きのこ王国に出会う。きのこたちの生態は、不可思議な魅力に満ち満ちていた。
    苔むす森でのきのこ狩りの効用と発見の喜び。きのこ愛好家間の奇妙な友情と不文律。専門家・鑑定士への「通過儀礼」。絶品きのこトガリアミガサタケ。悪名高いシャグマアミガサタケ。色・形・匂いの個性とその奥深さ。とっておきの、きのこレシピ。
    悲しみの心象風景をさまよう内面世界への旅と、驚きと神秘に満ちたきのこワンダーランドをめぐる旅をつづけ、魂の回復のときを迎える、再生の物語。約120種類のきのこが登場。
    • 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/328頁
    • 定価 3672円(本体3400円)
    • ISBN 978-4-622-08809-7 C0098
    • 2019年08月19日発行
  • 現実のユートピア
    現実のユートピア
    [著者] フランコ・バザーリア   [編] フランカ・オンガロ・バザーリア   [訳者] 梶原徹  
    〈精神医学における自由の発見は、精神病院の外に出た精神を病む人の問題を生み出した。事実、人々は至るところに鉄格子、鍵、扉があり、技術もなく、時には人間性もない医療従事者の壁があることに感謝してきた。それでも問題は、とにかく扉を開くことである〉
    イタリア精神医療改革の父と呼ばれ、公立精神病院の廃絶を定めた「精神保健に関する法律180号」成立の中心的人物となった精神科医、フランコ・バザーリア。本書はバザーリアの妻であり、彼の改革運動を支えつづけたフランカ・オンガロによって編まれた著作集である。
    精神病院は患者と治療者の関係を規定し、また同時に多くの専門家・技術者を生み出し、彼らに患者の管理と病棟の秩序維持を委ねてきた。本書に収められた18篇の論考は、バザーリアがいくつもの精神病院の経験からいかに精神病院の廃絶=脱施設化の思想へと至ったかを詳らかにする。
    精神病院という名の収容所を棄て、地域社会で病める人を支えていくとはどういうことなのか――。今日のわが国の課題にも通ずる、精神医療改革の生々しい現場を物語る重要書。
    • A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/408頁
    • 定価 7776円(本体7200円)
    • ISBN 978-4-622-07760-2 C1011
    • 2019年08月19日発行
  • 真実なる女性 クララ・シューマン
    真実なる女性 クララ・シューマン
    [著者] 原田光子  
    戦争へと向かう雄叫びが響く昭和16年、一冊の評伝が世に出た。クララ・シューマン――書簡や日記、家族の回想記をもとに気品ある美しい日本語で書かれたこの評伝は戦争下の日本人の心を打ち、5年後に著者が亡くなったのちも、改版を重ねながら読み継がれていく。
    天才少女として楽界にあらわれた当初より、クララはセンセーションを求める聴衆の期待から遠く離れ、内面的で静かな音楽的境地を守って、演奏に純粋さ、精神性を加えていった。ピアノによって、作曲者と聴衆の間に温かな感情の交流を虹のごとくかける、たぐいまれなインタープリター。非凡な許婚者との恋、音楽的・精神的に豊かにされた夫婦としての日々。シューマンの没後、40年にわたる年月を彼女はピアノとともに、恵まれた友情とともに生きた。
    メンデルスゾーンやショパン、シューマン、ブラームスら、翼ある人々とロマン派の時代を織りなしたクララ・シューマンの「女の愛と生涯」(Frauenliebe und Leben)。
    • A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/328頁
    • 定価 5616円(本体5200円)
    • ISBN 978-4-622-08826-4 C0073
    • 2019年08月19日発行