みすず書房

フランシス・バーネット

Frances Eliza Hodgson Burnett

1849年、英国マンチェスター生まれ。幼少時に父を亡くし、16歳のとき、母の兄からの招きに応じて一家でアメリカ、テネシー州にわたる。18歳で、家計を助けるため人気月刊雑誌へ短篇を送って採用され、匿名でデビュー。生活を支えるために数多くの大衆誌に書いたが、『ローリィんとこの娘っこ』(1877)で本格的に作家として執筆生活に入る。『小公子』(1886)『小公女』(1905)『秘密の花園』(1911)で物語作家としての地位を確立した。1924年にアメリカ、ロングアイランドのプランドームにて死去。

『白い人びと』(1917、中村妙子訳、みすず書房、2013)は幻想文学。訳書に併収したエッセー「わたしのコマドリくん」は『秘密の花園』の構想の一端を伝え、遺作「庭にて」はプランドームでのガーデニングと執筆に明け暮れる生活を伝える。童話「気位の高い麦粒の話」を含め三篇初邦訳。