Gretel Adorno
1902-1993。ベルリン生まれ。化学の博士号を取得後、手袋工場を経営。37年、14年間の婚約期間をへてテーオドーア・アドルノと亡命先のロンドンで結婚。38年米国に移住、53年ドイツに帰国。69年のアドルノ死去の翌年、夫の『美の理論』を刊行、全遺稿をアドルノ・アルヒーフに保存する作業が終わると、睡眠薬自殺を図る。一命をとりとめたが、以後23年間、四六時中介護を必要とする身として生きた。