みすず書房

マイケル・バリント

Michael Balint

1896年ブダペストに生まれる。ブダペスト大学医学部を卒業後、妻アリスとともにベルリンに移り、ハンス・ザックスの下で教育分析を受ける。その後ブダペストに戻り、シャーンドル・フェレンツィについて教育分析を終えた。フェレンツィとの深い関係は1933年のその死まで続いた。同年、ブダペスト精神分析診療所長になって以降、バリントは独自の構想を展開しはじめる。1939年、ユダヤ弾圧を逃れてイギリスに亡命、国内を訪ね歩きながら、最終的にロンドンに定住した。フロイト以後の精神分析に多大な業績を残して、1970年、心臓発作のため74歳の生涯を終えた。主な著作として『一次愛と精神分析技法』(1952、増補新版1956、邦訳、みすず書房)『スリルと退行』(1959、邦訳、岩崎学術出版社)『治療論からみた退行』(1968、邦訳、金剛出版)がある。