みすず書房

ジャン・プルーヴェ

Jean Prouvé

1901-1984。アール・ヌーヴォーを代表する工芸家エミール・ガレの後継者であるヴィクトル・プルーヴェを父に、パリに生まれる。1916年から鋳鉄工芸家エミール・ロベールとアダルベール・サボの工房で修業。兵役の後、1924年、ナンシーのジェネラル・キュスティヌ通りに最初の工房を開設、建築家マレー=ステヴァンス、ル・コルビュジエのほか、多くの建築家と知り合い、協働するようになる。1940年からレジスタンス運動に積極的に関わり、ナンシー市長として戦後の混乱期を支えた。1947年、ナンシー郊外のマクセヴィルに新工場を開設し、家具、建設分野に革新的な成果を生んだが、工場の株主となった数社の大企業と衝突し、1953年、組織が再編されると工場を去る。1957年、輸送機工業製作所CIMTの建築部部長に就任、カーテンウォールの設計施工に貢献した。同年、国立工芸院CNAM教授に就任、以後13年間、教鞭を執る。1966年、パリにアトリエ・ジャン・プルーヴェを開設。1971年、ポンピドゥー文化センターの国際競技設計において審査委員長を務めた。1981年、ベルギーのエラスムス賞を、1982年、レジオン・ドヌール勲章コマンドゥールを受章。ナンシーにて死去。享年82。