みすず書房

ヨシフ・ブロツキー

Иoсиф Брoдский ⁄ Joseph Brodsky

1940年、旧ソ連のレニングラード(現サンクト・ぺテルブルク)でユダヤ系の両親のもとに生まれる。15歳のときに学校に通うことを拒否し、職を転々としながら、独学で詩を書き始めるが、1964年、「徒食者」として逮捕され、北ロシアの僻村に流刑となる。さらに1972年には国外移住を強要され、アメリカ合衆国に亡命した。国際的評価が高まり、1987年ノーベル文学賞受賞。1991年にはアメリカ桂冠詩人に選ばれた。1996年、心臓発作のためニューヨークの自宅で没。亡命後二度とソ連・ロシアの地を踏むことはなかった。主な詩集に『美しい時代の終焉』『言葉の部分』『オーガスタに寄せる新しい詩編』『ウラニア』など。その他、戯曲『大理石』や散文作品『ヴェネツィア――水の迷宮の夢』、エッセイ集に本書と『悲哀と理性について』がある。