1915-2012。ドイツ・ベルリンにて生誕後、ベルリン大学、パリ高等商業学校、LSE(ロンドン政治経済大学院)を経て、トリエステ大学にて博士学を取得。1941年にはナチ旋風吹き荒れる欧州からアメリカへと亡命、カリフォルニア大学バークレー校にてフェローに就任。米国連邦準備銀行に勤務し、その後、南米コロンビアの経済顧問として実務にも携わる。1956年より、イェール大学、コロンビア大学、ハーバード大学などで教授職を歴任し、1974年からはプリンストン高等研究所教授に着任。開発経済学のパイオニアの一人であり、政治学や社会学など、多様な分野を越境した研究者として知られ、熱狂的ファンが多い。著書『開発プロジェクトとは何か』(佐藤・杉浦訳、みすず書房、2025年)のほか代表作に『離脱・発言・忠誠――企業・組織・国家における衰退への反応』(矢野修一訳、ミネルヴァ書房、2005年)『経済発展の戦略』(麻田四郎訳、巌松堂出版、1961年)などがある。米国社会科学研究評議会は、彼の功績を称えて2007年に社会科学分野の最も権威ある賞「アルバート・ハーシュマン賞」を創設し、その名を刻んだ。
アルバート・O・ハーシュマン
Albert O. Hirschman