みすず書房

パウル・クレー

Paul Klee

20世紀を代表する画家の一人。1879年、ドイツ人音楽教師を父に、スイス人声楽家を母にベルン(スイス)近郊に生まれる。高等学校卒業と同時にミュンヒェンに出て画塾に通うが3年後ベルンに戻り、独学の道を選ぶ。1906年、ピアニストのリリー・シュトゥンプフとの結婚を機にふたたびミュンヒェンに赴く。長い無名時代を経て、1920年、総合造形学校バウハウスから招聘される。ヴァイマール、デッサウの同校で教鞭をとった後、1931年にはデュッセルドルフ美術学校に籍を移すが、2年後、ナチスの弾圧を受けてベルンに亡命。皮膚硬化症を患いながらも制作意欲を失うことなく、その後も数多くの作品を残した。1940年、南スイス・テッシン州の療養院で60年の生涯を閉じた。