1949年生まれ。ニューヨーク大学神経科学センター教授。神経科学、心理学、精神医学、発達心理学を専門とする脳神経科学者。情動を司る「扁桃体(amygdara)」という脳部位の研究業績で有名。徹底した還元主義の立場をとり、実験的に検証可能なアプローチによる情動(感情)メカニズムの解明というテーマに長年取り組んでいる。ニューヨーク大学の同僚たちと、ザ・アミグダロイズというロックバンドを組んでおり、作詞作曲とギターを担当している。邦訳書に『エモーショナル・ブレイン――情動の脳科学』(松本元・川村光毅ほか訳、東京大学出版会、2003年)、『シナプスが人格をつくる――脳細胞から自己の総体へ』(森憲作監修、谷垣暁美訳、みすず書房、2004年)、『情動と理性のディープ・ヒストリー――意識の誕生と進化40億年史』(駒井章治訳、化学同人、2023年)、『存在の四次元――意識の生物学理論』(高橋洋訳、みすず書房、2025年)がある。また、かつての指導教官マイケル・ガザニガとの共著に『二つの脳と一つの心──左右の半球と認知』(柏原恵龍ほか訳、ミネルヴァ書房、1980年)がある。
ジョセフ・ルドゥー
Joseph LeDoux