みすず書房

アンドレ・シェフネル

Andre Schaeffner

1895‐1980。民族学者、音楽学者。エコール・デュ・ルーヴルでサロモン・レナックに、スコラ・カントルムでヴァンサン・ダンディに、民族学研究所と高等研究実習院でマルセル・モースに師事する。1920年代は『音楽評論』の編集に関わる。1929年トロカデロ民族誌学博物館(37年以降は人類博物館)の楽器部門の責任者になり、65年まで同館での民族音楽学研究を指導する。1931年10月から32年2月までマルセル・グリオール率いる「ダカール=ジブチ調査団」に参加し、ドゴン族の音楽を調査する。1935年同じくモースの門下生だったドゥニーズ・ポルムと結婚。以後ポルムとともに数度にわたってアフリカに滞在し、キシ族、バガ族、ベテ族の音楽を調査する。1958年から61年までフランス音楽学会会長。
著書『ジャズ』(1926、再版1988〔『始原のジャズ』昼間賢訳、みすず書房2012〕)、『ストラヴィンスキー』(1931)、『楽器の起源』(1936、再版1944、増補改訂版1968)、『キシ族——黒人社会と彼らの楽器』(1951、再版1990)、論文集『音楽学試論』(1980/『音楽をめぐる変奏曲』として再版1998〔その第三部「ドビュッシーをめぐって」を『ドビュッシーをめぐる変奏』山内里佳訳として、みすず書房2012〕)、編著『フリードリッヒ・ニーチェからペーター・ガスト宛の手紙』(1957)、『ブーレーズ‐シェフネール書簡集』(1998〔笠羽映子訳、音楽之友社2005〕)など。