1924–1989。フランスのサン=テティエンヌに生まれる。パリ高等師範学校(ユルム校)の卒業生。1948年に哲学の教授資格を取得後、トゥールのリセ・デカルト校をはじめ、ポワティエ大学やパリ大学などで教鞭を執った。リセでは哲学の授業を担当するだけでなく、みずから設置したアトリエで生徒とテレヴィジョンの受像機を実作するなどしていた。また1964年にパリ大学に移ってからはパリ市内に「一般心理学・技術論」ラボを設置している。1958 年、パリ大学に提出した主論文『形態と情報の概念に照らした個体化』(日本語訳『個体化の哲学』)と副論文『技術的対象の存在様態について』により国家博士号を取得。主論文はその後、『個体とその物理-生物学的発生』(1964)と『精神的・集団的個体化』(1989)として出版され、ジル・ドゥルーズやベルナール・スティグレールに大きな影響を与えた。歿後、今世紀に入り、当初の構成が復原された主論文(2013;2017)のほか、講義録である『想像力と発明』(2008 ; 2014)や『心理学について』(2015)、論文・草稿などを収めた『技術について』(2014)や『哲学について』(2016)などが出版されている。
ジルベール・シモンドン
Gilbert Simondon