1908年、伊豆に生まれる。作家、翻訳家、編集者、和光大学名誉教授。1933年、改造社に入社、36年より同社の雑誌『文藝』の編集主任。44年に召集され関東軍に配属、敗戦後は4年間、シベリアに抑留される。49年に復員、翌50年に出版した、シベリア体験を綴った『極光のかげに』がベストセラーとなる。その後、静岡大学教授、常葉女子大学教授を経て、1973年より和光大学人文学部教授。主な著書に、『極光のかげに』(目黒書店、1950)『夜あけ前の歌』(岩波書店、1982)『スターリン体験』(岩波書店、1990)『征きて還りし兵の記憶』(岩波書店、1996)、編訳に、『エロシェンコ全集』全3巻(みすず書房、1959)、訳書に、アグネス・スメドレー『中国の歌ごえ』(みすず書房、1957)ロバート・グレーヴス『ギリシア神話』(上下、紀伊國屋書店、1962、73)フィリッパ・ピアス『トムは真夜中の庭で』(岩波書店、1967)ルイス・キャロル『ふしぎの国のアリス』(講談社、1972)ほかがある。
高杉一郎
たかすぎ・いちろう