みすず書房

ピエール・テイヤール・ド・シャルダン

Pierre Teilhard de Chardin

1881年フランスに生れる。1899年にイエズス会に入り、哲学、神学、地質学、古生物学を学ぶ。1911年司祭に叙階される。1914年第一次世界大戦に担架兵として従軍。1920-23年パリのカトリック大学地質学助教授。1923年黄河流域学術調査隊の一員として中国に渡り、以後1946年までの大半を中国で過ごした。この間、ゴビ砂漠、オルドス地方の探検、インドからビルマ(ミャンマー)、ジャワに及ぶ学術調査旅行、さらに周口店における北京原人発掘調査などをおこない、地質学、古生物学の研究に情熱を傾けた。1946年以降はニューヨークの人類学研究機関ウェンナー・グレン財団にむかえられ、米国で暮した。『現象としての人間』『神のくに・宇宙讃歌』『ある思想の誕生』『科学とキリスト』など、諸科学の総合によって統一的世界観をもとめ、科学と信仰の調和をはかる多くの著作を残した。1955年歿。『テイヤール・ド・シャルダン著作集』(全10巻、1968-75、みすず書房)。