山辺健太郎・回想と遺文

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 376頁 |
定価 | 2,750円 (本体:2,500円) |
ISBN | 978-4-622-00345-8 |
Cコード | C0023 |
発行日 | 1980年4月16日 |
備考 | 現在品切 |

判型 | 四六判 |
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頁数 | 376頁 |
定価 | 2,750円 (本体:2,500円) |
ISBN | 978-4-622-00345-8 |
Cコード | C0023 |
発行日 | 1980年4月16日 |
備考 | 現在品切 |
遠山茂樹・牧瀬恒二・犬丸義一・藤井忠俊編 歴史家=非転向コミュニスト=自由人“山健”の生涯を、友人の回想、獄中記、尋問調書等で描き出す。
山辺健太郎――その名は歴史家として、また、1920年代からのコムニスト・戦時下獄中の非転向で、よく知られている。小学校を卒業しただけで実社会に出て、社会主義の実践活動に入り、投獄・出所・投獄をくりかえし、8・15で出所した。
彼に接したすべての人は、その素朴な童心と人なつこさ、雑談放言のなかの史実と人間にたいするカミソリのような鋭い警句、知識と書物を愛し、山登りを唯一の楽しみとし、猫を愛したその風格を、なつかしく思い起こすであろう。
どんな枠にも、カテゴリーにもはまらない――学問においても監獄内での生活でも――人間の自由さをそのままに充実して生きた72年の生涯。それは友人たちにとってかけがえのない宝であった。ここにその友人たちによって遺文と回想が編まれた。はじめて公開される予審調書や獄中での和歌も珍しいが、友人あての書簡は敬愛とともに学問的批判精神にあふれて、深い感動をさそう。
故人を知る人また知らぬ人も、本書によって、学問と人間について、何ものかを感得せずにはおられないであろう。
I 回想
I
(志賀義雄/山本正美/馬淵薫/佐野健治/今村英雄/川内唯彦/久留島義忠/田中正太郎/堀見俊吉/牧瀬恒二/松本一三/毛利孟夫)
II
(青山公亮/石堂清倫/守屋典郎/旗田巍/ねず まさし/遠山茂樹/犬丸義一/松尾尊兊/中塚明/猿渡新作/菊地昌典/神田文人/姜徳相/由井正臣/宮田節子/小野民樹)
III
(牧瀬菊枝/足達和子/定村忠士/藤井忠俊/藤原隆代)
II 論稿
1 日本のマルクス主義――その発展の歴史と文献
2 戦後日本の共産主義運動
3 コミンテルンと日本共産党
III 中塚明 宛 書簡(38通)
IV 訊問調書・随想・和歌
1 訊問調書(1929年)
2 「“国体の本義”の感想」(1943年)
3 読書随想(1944年)
4 和歌(27首、1944年)
「“国体の本義”の感想」はどういう情勢のもとで書かれたか、山辺健太郎の短歌(牧瀬恒二)
V 山辺健太郎著作目録・略年譜(平田賢一・犬丸義一)
あとがき(編集委員会)