みすず書房

テクストの快楽

LE PLAISIR DU TEXTE

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 168頁
定価 2,310円 (本体:2,100円)
ISBN 978-4-622-00471-4
Cコード C1098
発行日 1977年4月 8日
備考 現在品切
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テクストの快楽



現代において、ロラン・バルトはもっとも創造的で、知的刺戟に富んだ批評家である。1973年に刊行された本書で、彼は、テクストと快楽・悦楽との関係を、アフォリズムに似た断章のかたちで探究している。つねに転位してゆくバルト的批評の現在を示すと同時に、本書はまた、バルト独自の、ユニークな「読書の詩学」でもある。
「われわれは、テクストについて何を知っているか。最近、理論がこれに答え始めた。しかしまだ、一つの問題が残っている。われわれはどのようにしてテクストを楽しむかという問題が。
この問題を課さねばならない——たとえ戦術的な理由だけでしかないとしても。科学の公平無私、イデオロギー的分析のピューリタニズムに対して、テクストの快楽を確立しなければならない。文学の単なる娯楽化に対して、テクストの悦楽を確立しなければならない。
どのようにして、この問題を課すか。悦楽の特質は語り得ない所にある。だから、断章の無秩序の連続に身を委ねなければならなかった。眼に見えない構図の切子面、鍵盤、泡、巻紙。単なる問題の提出、テクスト分析の学問外的ひこばえ。」(ロラン・バルト)