文学批評論【新装版】
COLLECTED ESSAYS IN LITERARY CRITICISM

判型 | A5判 |
---|---|
定価 | 3,630円 (本体:3,300円) |
ISBN | 978-4-622-01524-6 |
Cコード | C3098 |
発行日 | 1985年1月25日 |
備考 | 現在品切 |

COLLECTED ESSAYS IN LITERARY CRITICISM
判型 | A5判 |
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定価 | 3,630円 (本体:3,300円) |
ISBN | 978-4-622-01524-6 |
Cコード | C3098 |
発行日 | 1985年1月25日 |
備考 | 現在品切 |
“深く考える者は、もっとも生きている者を愛す”(ヘルダーリン)この題辞は本書の第二部がはじめて出版されたときに巻頭にすえられたものである。
第一次世界大戦後に、エリオットやミドルトン・マリやリチャーズらとともに批評の世界に登場した著者リードの意図は、芸術文学の批評に科学的要素を注入して、放恣な主観の情緒に屈従しない、より積極的な価値概念を設定しようとすることだった。彼は、心理学を重視した。それはゲシュタルト心理学(リチャーズは批評手段としてこれを採用した。)ではなく、フロイト、アドラー、ユングらの精神分析学だった。彼らがもっとも多くを学び、もっとも傾倒したのは、個人的無意識を説くフロイトよりも、集団的無意識を重視するユングであった。そうした実験的努力の成果が本書に濃縮して現れている。
若きハーバート・リードの、世紀前半におけるみごとな批評作業の集成であり、詩と批評と文学に関心を持つ人びとにとって逸し得ない著書であろう。