みすず書房

セザンヌ

LA VIE DE CEZANNE

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 440頁
定価 5,280円 (本体:4,800円)
ISBN 978-4-622-01554-3
Cコード C1023
発行日 1976年5月25日
備考 現在品切
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セザンヌ

「私は、ただ一つのりんごで、パリ中を驚かしてやりたい。」
「私は無垢なる世界を呼吸する。さまざまな色調に対する鋭い感覚が私に働きかける。自らが無限のあらゆる色調で彩られているのを感ずる。私はもう絵と一体でしかありえない。」
「自然においては、全てのものは、球と円錐と円筒とに従って形作られている。」セザンヌのことば
本書の著者アンリ・ペリュショはセザンヌに関する従来の夥しい資料をあまねく渉猟検討し、セザンヌが生活した場所を訪ね風景と事物に接し、客観的な事実の上に伝記を展開しようとしている。しかし結果的には研究あるいは考証といった要素はほとんどあらわれず、絵画を天職とした一つの偉大な生命のドラマティックな躍動、その苦悩と燃焼を極めて生き生きと描き出す興味深い読みものとなっている。ちょうどセザンヌが対象の「実現」に驚くべき努力をした結果あの素晴らしい「絵画」に達したように、この伝記作者は客観的に対象に忠実であろうとひたすら努めることによって小説以上に興味のある人物像を描き出すことに成功したのであり、最もすぐれたセザンヌ伝であるといえよう。
著者は1917年フランス中部のモンソー・レ・ミーヌに生れ、マルセイユおよびエクス・アン・プロヴァンスで学んだ。主著は、本書をその一冊とする「芸術と運命」のシリーズで、ほかにゴッホ、ロートレック、ゴーガン、ルノワールなどの生涯が扱われている。