みすず書房

カリガリからヒトラーへ

ドイツ映画1918-1933における集団心理の構造分析

FROM CALIGARI TO HITLER

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 384頁
定価 4,620円 (本体:4,200円)
ISBN 978-4-622-01562-8
Cコード C1074
発行日 1970年11月25日
備考 現在品切
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カリガリからヒトラーへ

ワイマール共和国が生んだ『カリガリ博士』は、映画芸術の画期的な作品である。同時にそれは、権力のもつ狂気を描き、ナチの不吉な前兆を漂わせていた点に時代のシンボリックな意味をになっている。文芸批評家ウィリイ・ハースがいうように、「そこには、あの薄気味の悪い、残酷な、野蛮なドイツがあった。」
ドイツの卓越した映画作家たち——エルンスト・ルビッチュ、フリッツ・ラング、カール・マイヤー、G.W.パプスト——の数々の作品は、まさしくその時代のドキュメントであり、映画愛好家のみならず、社会学、社会心理学、現代史を研究する人々に興味ある素材を提供するであろう。
著者は、映画は他の芸術媒体よりもより直接的な方法で、その国民の集合的な精神を反映するという考えのもとに、ドイツ映画をとおして、ヒトラーを出現させるに至ったドイツ人の秘められた内面的パターンを明らかにする。本書は前ファシズム的徴候へのきめ細かな分析による、文化史的アプローチの傑作といえよう。

目次

第1章 擬古的な時代(1895‐1918)
第2章 第一次大戦後の時代(1918‐1924)
第3章 安定した時期(1924‐1929)
第4章 ヒトラー直前期(1930‐1933)
補遺 プロパガンダとナチの戦争映画