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封建社会 1<品切>

LA SOCIETE FEODALE


西欧中世社会の生命にあふれる像を描き出し、全体史の構想をみごとに実現した一時代の解剖図。「アナール」誌を創刊し、ナチの凶弾に倒れた歴史家の主著。第1巻は、中世の生命力=封建制度が基盤とした、人間の人間への従属する紐帯を実証。

〈ここに、いかなる読書人も喜びと興趣と興奮に誘われずに読むことのできない、完璧な学識によって成る希な書がある。ブロックがわれわれに示すのは、一つの時代の解剖学である。これは歴史というよりは社会学であり、どう見積っても歴史的社会学であると言う人もあろう。とすれば、これは多くの歴史書に欠けていた新しい次元を付加するものである。〉(バラクラフ)

封建制度は、9世紀より19世紀に至る西欧社会における一つの生命ある力であった。親縁関係のような、あるいは風土を媒介とする領主と家士関係のような、こうした封建的構造の核にあり、それに固有の色調を与えた人間の人間への従属の紐帯は、いかに形成され、いかなる性格を有したであろうか。これが第一巻の主題である。そして〈良き歴史家とは伝説の人食い鬼に似ている〉というブロックは、社会構造のダイナミックな展開を考察するなかにも、食欲に人間の姿をみつめ、みごとな歴史叙述をなしている。
 今世紀の偉大な歴史家であり、ソルボンヌの教授であったマルク・ブロックは、第二次大戦中レジスタンスに加わり、非命の最後を遂げた。彼の主著、待望の邦訳。


目次


凡例
訳者序     新村猛
序説 探究の一般的方針

第一巻 従属の紐帯の形成
   I 環境
1 最後の蛮族侵入
第一章 イスラム教徒とハンガリー人
  1 侵入と包囲とを受けたヨーロッパ/2 イスラム教徒/
  3 ハンガリー人の攻撃/4 ハンガリー人侵入の終熄
第二章 ノルマン人
  1 スカンディナヴィア人侵入の一般的性格/2 掠奪から定住へ/
  3 スカンディナヴィア人の定住地 イングランド/4 スカンディナヴィア人の
  定住地 フランス/5 北方のキリスト教化/6 原因の探究
第三章 侵略の若干の結果と若干の教訓
  1 混乱/2 人間的寄与 言語と名称との証拠/3 人間的寄与 
  法と社会構造との証拠/4 人間的寄与 原住地の問題/5 教訓

2 生活条件と心情
第一章 物質的諸条件と経済的基調
  1 封建時代の二つの時期/2 封建時代の第一期 植民/3 封建時代の第一期
  交流生活/4 封建時代の第一期 交換/5 封建時代の第二期 経済革命
第二章 感じ方と考え方
  1 自然と時期とに対する人間/2 表現/3 教養と社会階層/4 宗教心
第三章 集団記憶
  1 歴史編纂/2 叙事詩
第四章 封建時代の第二期における知的ルネサンス
  1 新しい文化の諸性格/2 自覚
第五章 法の基礎
  1 慣習の支配/2 慣習法の性格/3 成文法の復活

   II 個人間の紐帯
1 血の紐帯
第一章 系族の連帯性
  1 「肉の朋友」(amis charnels)/2 復讐/3 経済的連帯性
第二章 親族の紐帯の性格と消長
  1 家族生活の実態/2 系族の構造/3 血の紐帯と封建制
2 家士制と封土
第一章 家士のオマージュ
  1 人格的従属関係/2 封建時代におけるオマージュ/3 人格的従属関係の発生/
  4 家中戦士/5 カロリング朝の家士制/6 古典的家士制の形成
第二章 封土
  1 《恩貸地》と封土 給与としての保有地/2 家士への《給地》
第三章 ヨーロッパ一巡
  1 フランスの多様性 南西部とノルマンディー/2 イタリア/3 ドイツ/
  4 カロリング帝国の支配圏外 ――アングロ・サクソン時代のイングランドと
  アストゥリアス・レオン王国のイスパニア/5 移植された封建制度
第四章 いかにして封土は家士の家産となったか
  1 世襲の問題 《名誉封》と単なる封土/2 発展―フランスの場合/
  3 発展―神聖ローマ帝国の場合/4 相続権を通じて見た「封(土)」の変質/
  5 取引における誠実
第五章 複数の主人をもつ「家士(オム)」
  1 複数のオマージュ/2 優先オマージュの隆盛と衰退
第六章 家士と領主
  1 助力と保護/2 「系族」に代るものとしての家士/3 相互性と解消
第七章 家士制の矛盾
  1 証拠の諸矛盾/2 法的紐帯と人的接触

3 下層の諸階級における従属の紐帯
第一章 領主制
  1 「領主地」/2 領主地の拡大/3 領主と保有農
第二章 隷属と自由
  1 出発点 フランク時代の人の身分/2 フランスの農奴制/3 ドイツの場合/
  4 イングランドの場合 隷農制の消長
第三章 領主地制度の新しい諸形態に向って
  1 負担の固定化/2 人間関係の変容


参考文献


著訳者略歴

マルク・ブロック
Marc Bloch

1886年エコール・ノルマルの古代史数授ギュスターヴ・ブロックを父として、リヨンに生れる。エコール・ノルマルを終えて、モンペリエ、アミアンのリセの教授となる。第一次大戦に従軍。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
新村猛
しんむら・たけし

1905年生。1930年京都大学文学部卒業。名古屋大学名誉教授。1992年歿。著書『国際反ファシズム文化運動 フランス篇』(1948、三一書房)『ロマン・ロラン』(1958、岩波新書)ほか。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
森岡敬一郎
もりおか・けいいちろう

1922年生。1947年慶應義塾大学文学部卒業。現在慶唐義塾大学名誉教授、創価大学名誉教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
大高順雄
おおたか・よりお

1931年生。1954年東京大学文学部卒業。現在大阪大学名誉教授。関西外国語大学数授教授、大手前大学教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
神沢栄三
かみざわ・えいぞう

1930年生。1959年東京大学大学院修了。名古屋大学名誉教授。1998年歿。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「封建社会 1」の画像:

封建社会 1

「封建社会 1」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/304頁
定価 4,104円(本体3,800円)
ISBN 4-622-01739-3 C3036
1973年9月20日発行
<ただいま品切です>