封建社会 2
LE SOCIETE FEODALE

判型 | A5判 |
---|---|
頁数 | 280頁 |
定価 | 4,180円 (本体:3,800円) |
ISBN | 978-4-622-01740-0 |
Cコード | C3036 |
発行日 | 1977年1月15日 |
備考 | 在庫僅少 |

LE SOCIETE FEODALE
判型 | A5判 |
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頁数 | 280頁 |
定価 | 4,180円 (本体:3,800円) |
ISBN | 978-4-622-01740-0 |
Cコード | C3036 |
発行日 | 1977年1月15日 |
備考 | 在庫僅少 |
〈アナル〉派史学の金字塔。第2巻は、封建制の起源と構造、貴族、騎士、聖職者、農奴などの階層秩序を維持した統治の諸相を描く。騎士道物語、法律文書、神学文献から日常生活や感情、人びとの生活と心情までを再現する。
ブロックがえがこうとしたのは、封建制の組織図ではなくむしろ一つの時代の解剖図である。
ヨーロッパ封建制に刻印される従属関係の網の目は、いかなる歴史的環境に生れ、かつ進化したかを第一巻は考察した。第二巻では、貴族・騎士・聖職者・農奴など専業とする職分あるいは権力と威信の度によってわかたれた諸階級、およびその階層秩序を維持した統治の様相をヴィヴィドにえがく。ブロックは、あたまの武勲士・トゥルヴァドゥール・騎士道物語を引いて騎士と貴族の日常生活や感情を再現し、法律文書と神学文献によって封建制の機能と精神を解読し、また社会学の手法をかりて歴史の深層に秘められた中世民衆の意識をも探究する。
ここに、古文書の塵のなかから、中世社会の全体像は再構築された。それは、リュシアン・フェーブルとともに自らの主宰した『社会経済史年報』派の、人間科学の四つ辻としての歴史〈全体史〉の構想のみごとな実現である。今日の歴史学にも大きな影を落としている巨像として、20世紀前半を代表する歴史叙述。
第二巻 階級と統治
緒言
1 階級
第一章 事実上の階級としての貴族
1 血統に基づく旧貴族の消滅/2 封建時代第一期における《貴族》
という語の種々の意味/3 領主階級としての貴族階級/4 戦士の職分
第二章 貴族の生活
1 戦争/2 家における貴族/3 職業と娯楽/4 行為の諸準則
第三章 騎士制度
1 騎士叙勲/2 騎士の行為規範
第四章 事実上の貴族から法的貴族への変化
1 騎士叙勲の世襲と貴族叙任/2 騎士の子孫の特権階級化/
3 貴族の権利/4 イングランドの例外
第五章 貴族内部の階級分化
1 権力と地位の階層秩序/2 下士と隷属身分の騎士
第六章 聖職者階級とさまざまの専門職階級
1 封建制度における教会の位階秩序/2 隷農とブルジョワ
2 統治
第一章 裁判
1裁判制度の一般的性格/2 裁判権の細分化/3 同輩による
裁判か領主による裁判か/4 細分化の埓外にあったもの:遺構と新要因
第二章 伝統的諸権力:王国と帝国
1 諸王国の地理学/2 王権の伝達と王権の性質/3 王権の
伝達、王朝の問題/4 帝国
第三章 領域諸候領から城守領へ
1 領域諸候領/2 伯領と城守領/3 教会領
第四章 無秩序と無秩序に対する戦い
1 諸権力の限界/2 暴力と平和への熱望/3 神の平和と神の休戦
第五章 諸国家の再建に向かって:諸国民の進化
1 権力の再編成の理由/2 新しい王国、カペー朝/3 古風な王権、ドイツ/
4 アングロ・ノルマンの王権、従服という事実とゲルマン的な遺構/5 国民
3 社会形態としての封建制とその影響
第一章 社会形態としての封建制
1 単一の封建制か複数の封建制か/2 ヨーロッパ封建制の基本的
諸性格/3 比較史——概要
第二章 ヨーロッパ封建制の延長
1 遺構と再生/2 戦士の理念と契約の理念
註
訳者あとがき
マルク・ブロックの主要著作
参考文献追補
参考文献
索引