法律的論理
DIE JURISTISCHE LOGIK

判型 | A5判 |
---|---|
定価 | 4,070円 (本体:3,700円) |
ISBN | 978-4-622-01772-1 |
Cコード | C3032 |
発行日 | 1987年10月26日 |
備考 | 現在品切 |

DIE JURISTISCHE LOGIK
判型 | A5判 |
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定価 | 4,070円 (本体:3,700円) |
ISBN | 978-4-622-01772-1 |
Cコード | C3032 |
発行日 | 1987年10月26日 |
備考 | 現在品切 |
『法社会学の基礎理論』と双璧をなす『法律的論理』がついに刊行されることになった。前著の社会学的研究を土台として、本書は法的思惟の核心にいっそう迫ろうとするものである。本書はエールリッヒ最晩年の著作であり、著者の法学研究の総まとめというべきものが凝縮されている。
裁判官の法発見の任務の本質は、制定法の条項から個々の事実のための判決を理論的に導き出すことにある。現在あたかも自明ともみえるこの考え方は、いかなる社会的諸関係から生じ、また法発見をいかなる社会的諸関係の中にはめこんだのか、エールリッヒは冒頭でこのような問いを立て、法律的理論の歴史的展開過程とその理論の特質を解明していく。法規への拘束性、国家的法観、統一体としての法という概念——これらを根本前提とする法律的理論は、けっして自明のものではなく、ローマの昔から19世紀へと至る歴史的過程で、さまざまな転変を経しながら徐々に形成されてきた。
国家法=法曹法=社会法の構造的連関を解析し、人間の法的思惟の歴史的構造を白日のもとに曝すエールリッヒの作業は、最も根底的な現代法律学批判としてここに立ち現れてくる。本書は現代における法発見のための新しい理論的視座を提供するものであり、自己のよって立つ基盤を明らかにし、針路を見定める羅針盤の役を果たすであろう。