印刷革命
THE PRINTING REVOLUTION IN EARLY MODERN EUROPE
判型 | A5判 |
---|---|
頁数 | 336頁 |
定価 | 6,380円 (本体:5,800円) |
ISBN | 978-4-622-01899-5 |
Cコード | C1030 |
発行日 | 1987年12月20日 |
備考 | 現在品切 |
THE PRINTING REVOLUTION IN EARLY MODERN EUROPE
判型 | A5判 |
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頁数 | 336頁 |
定価 | 6,380円 (本体:5,800円) |
ISBN | 978-4-622-01899-5 |
Cコード | C1030 |
発行日 | 1987年12月20日 |
備考 | 現在品切 |
印刷術の出現は、文字の発明以来のコミュニケーション革命である。印刷術は、手書きよりも早く、美しく、同一の書物を大量に作ることを可能にし、書物の保存力も増大した。しかし、この新技術の真に重大な影響は、実際的効用、民衆の読み書き能力の普及のみならず、人間の意識、精神活動そのものを変えてしまったことにある。
印刷術は、ルネサンスの古典復活を促がし、また印刷された各国語訳聖書は、宗教改革の舞台を設定した。近代初期ヨーロッパの広がりゆく文芸共和国、学問の王国にあっては、偉大な印刷者たち、グーテンベルクをはじめ、イタリアのマヌティウス、オランダのプランタン、フランスのエティエンヌ等に出会う。コペルニクス、ガリレイの〈天才の世紀〉の知的環境に、彼らの印刷工房から生まれた書物を欠かすことはできない。中世から近代へ、この歴史的転換に、印刷術は大いなる役割を演じたのである。
アイゼンステイン女史は、印刷術を軸として展開する文化の変容を描いた。豊富な図版をともなったテクストは、活字文化の起原を探求し、20世紀のメディア革命の理解にも深い示唆を与えるであろう。
まえがき
第1部 西洋における印刷文化の出現
1 認められざる革命
2 最初の移行を定義する
3 印刷文化の特色
4 広がりゆく文芸共和国
第2部 他の文化的展開との関わり
5 永遠のルネサンス——古典復活の変質
6 西欧キリスト教世界の分裂——宗教改革の舞台の再設定
7 「自然という書物」の改訂——印刷と近代科学の興隆
8 結論——聖書と自然の変容
訳者あとがき
参考文献
索引