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イデーン I‐I

純粋現象学への全般的序論

IDEEN ZU EINER REINEN PHANOMENOLOGIE UND PHANOMENOLOGISCHEN PHILOSOPHIE

Erstes Buch, Allegemeine Einfuhrung in die reine Phanomenologie


「この『イデーンI』の前半部分は、二つの篇から成るが、その第一篇は本質直観ないし形相的還元を扱い、その第二篇は現象学的還元を取り扱っている。現象学的還元と本質直観という二方法が、フッサール現象学のみならず、現象学的哲学運動全休にとっても、その決定的な方法論的基礎を成すものであることは、今日誰知らぬ者もないであろう。むろん、その方法的意義にいては、現象学的哲学者の中でも、種々の解釈が分かれ、その真の意義について侃侃諤諤の論のあることは、世の識者の夙に知るところであろう。それは、ハイデッガーからメルロ=ポンティにまで通ずる現象学的哲学の方法論の根本問題を成している。オイゲン・フィンクの1930年代の優れた論著が、独仏両国にわたったこの現象学理解の要に位置して、種々の新しい解釈の源泉を成していたことも、事態を能く識る人には周知のことであろう。しかし現象学的還元と本質直観についてどのような態度を採るにもせよ、当の方法論自体について、まず世の人々は良く熟知しなければならないであろう。そして、その二方法の射程について、まず何よりもフッサール自身が最初に綿密に考究した最も基本的な論述が、この『イデーンI』の前半部分にほかならないのである。」(訳者あとがき)


目次


編者のまえがき〔『イデーン I』に対するW・ピーメルの「まえがき」〕
あとがき〔『イデーン I』に対するフッサール自身による「あとがき」〕


純粋現象学と現象学的哲学のための諸構想(イデーン)〔『イデーン』全体の総標題〕

緒論〔『イデーン』全体に対する「緒論」〕

第一巻 純粋現象学への全般的序論〔すなわち『イデーンI』〕
第一篇 本質と本質認識
第一章 事実と本質
1 自然的認識と経験
2 事実。事実と本質との不可分離任
3 本質観取と個的直観
4 本質観取と想像。本質認識はすべての事実認識には依存しないということ
5 本質を論究する判断と、形相的普遍妥当性を持つ判断
6 二、三の根本概念。普遍性と必然性
7 事実学と本質学
8 事実学と本質学との間の依存関係
9 領域と領域的形相学
10 領域と領域的形相学
11 領域と範疇。分析的領域とその諸範疇
11 命題構成的な対象性と、究極的な基体。命題構成的な諸範疇
12 類と種
13 類的普遍化と形式化
14 基体諸範疇。基体本質と、トデ・ティすなわちここにあるこのもの
15 自立的な対象と非自立的な対象。具体物と個物
16 事象内容を含んだ領圏における領域と範噂。アプリオリな綜合的認識
17 論理的諸考察の終結
第二章 自然主義的誤解
18 批判的議論への導入
19 経験と、原的に与える働きをする作用とを、経験主義は同一視するということ
20 懐疑主義としての経験主義
21 観念論の側における不明瞭さ
22 プラトン的実念論だとする非難。本質と概念
23 理念を観て取る働きの自発性。本質と虚構物
24 一切の諸原理の、原理
25 自然研究者として実践しているときの実証主義者。実証主義者として反省しているときの自然研究者
26 独断的態度による諸学問と、哲学的態度による諸学問

第二篇 現象学的基礎考察
第一章 自然的態度のなす定立と、その定立の遮断
27 自然的態度の世界。すなわち、私と私の環境世界
28 コギト。私の自然的環境世界と、理念的な環境諸世界
29 もろもろの「他の」自我主観と、諸主観共存の自然的環境世界
30 白然的態度のなす一般定立
31 自然定立の徹底的変更。「速断」、「括弧入れ」
32 超越論的現象学的エポケー
第二章 意識と自然的現実
33 現象学的残余としての「純粋意識」もしくは「超越論的意識」の予示
34 心理学的現象学的な主題の形で論ぜられる、意識の本質
35 強い意味における「作用」としてのコギト。非顕在性への変様
36 志向的体験。体験一般
37 コギトにおいて純粋自我が「何かの方に立ち向かっている」ということと、把握しながら注意するということ
38 作用に対して加えられる反省。内在的知覚と超越的知覚l
39 意識と自然的現実。「素朴な」人間の見解
40 「第一」性質と「第二」性質。生身のありありとした姿で与えられた事物は、「物理学的に真なるもの」の「単なる現出」であるということ
41 知覚の実的成素と、知覚の超越的客観
42 意識としての存在と、実在としての存在。直観様式の原理的相違
43 一つの原理的誤謬の、解明
44 超越的なものの単に現象的な存在、内在的なものの絶対的な存在
45 知覚されていない体験、知覚されていない実在
46 内在的知覚には疑わしさがないこと、超越的知覚には疑わしさがあること
第三章 純粋意識の領域
47 意識の相関者としての自然的世界
48 われわれの世界を離れてその外にある世界というものの、論理的可能性と事象的背理
49 世界を無化しても残る残余としての、絶対的意識
50 現象学的態度と、現象学の領野としての純粋意識
51 超越論的な予備考察の持つ意義
52 補足。物理学的事物および「諸現出の未知の原因」
53 心を持って活動する生きものたちと、心理学的意識
54 続き。超越的な心理学的体験は、偶然的でかつ相対的。超越論的な体験は、必然的でかつ絶対的
55 結び。すべての実在は「意味付与」によって存在するということ。このことは、何らの 「主観的観念論」ではない
弟四章 現象学的還元
56 現象学的還元の範囲いかんの問題。自然科学と精神科学
57 純粋自我の遮断の問題
58 神という超越者は遮断される
59 形相的なものという超越物。普遍学としての純粋論理学の遮断。現象学の規範
60 質料的形相的諸学科の遮断
61 現象学的還元の体系的展開が持つ方法論的意義
62 認識論上の予備的指示。「独断的」態度と現象学的態度

原文校訂注
原文校訂注への総論
1 フッサール生前に刊行された『イデーンI』の諸版について
2 『イデーンI』のW・ピーメル版とK・シューマン版について
3 フッサール所蔵の『イデーンI』の手沢本について
原文校訂注
訳注
付録について
1 ピーメル版に収録の「付録」について
2 シューマン版に収録の「付録」/特にその「挿入付録」について
3 シューマン版に収録の「付録」/特にその「ギブソン用書類群から」について
4 シューマン版に収録の「付録」/特にその「『イデーンI』の起稿のための草稿」について
訳者あとがき
索引


著訳者略歴

エトムント・フッサール
Edmund Husserl

1859年4月8日当時のオーストリア領に生れる。1876年ライプチヒ、ベルリン、ウィーンの各大学に学び、1883年学位を得る。1884年ウィーン大学のブレンターノの門下に入り、専攻していた数学から哲学への道を歩む。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
渡辺二郎
わたなべ・じろう

1931年東京に生れる。1953年東京大学文学部哲学科卒業。1992年より東京大学名誉教授、2002年より放送大学名誉敦授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「イデーン I‐I」の画像:

イデーン I‐I

「イデーン I‐I」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/456頁
定価 7,344円(本体6,800円)
ISBN 4-622-01916-7 C3010
1979年12月15日発行

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