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イデーン I‐II

純粋現象学への全般的序論

IDEEN ZU EINER REINEN PHANOMENOLOGIE UND PHANOMENOLOGISCHEN PHILOSOPHIE

Erstes Buch, Allegemeine Einfuhrung in die reine Phanomenologie


「フッサールの『イデーンI』が、20世紀の産んだ最も代表的なかつまたきわめて重要な哲学書の一つであることは、疑いを容れないであろう。しかもここに刊行される本訳書に収載された同書の後半部分は、フッサール現象学において最も基本的ないわゆるノエシス・ノエマ的諸構造の解明に充てられた箇所を含んだものである。フッサールにあっては、現象学的還元を施されたありとあらゆる実在的かつ理念的な世界は、その実、まさにこのノエシス・ノエマ的諸構造に即して、その本質的な成り立ちの面から、捉えられ究明されるに到るのであり、その結果、真なる現実の構成の解明へと、着手がなされる。このような構成的現象学の理念こそが、本書を貴いている根本思にほかならない。そしてそのような構成的現象学の企図を支える最も基本的な道具立てが、ノエシス・ノエマ的な諸構造なのである。フッサールは、ここにおいて、世界と志向的にかかわる意識の根本構造を見極め、それにもとづいて真なる現実を照らし出そうと努めるに到っているのであり、そのような超越論的な構成的現象学の構築のための一般的諸前提を提起することによって、本書『イデーンI』すなわち「純粋現象学への全般的序論」は、閉じられるのである。」(訳者あとがき)


目次


凡例

純粋現象学と現象学的哲学のための諸構想(イデーン)

第一巻 純粋現象学への全般的序論〔すなわち『イデーン I』〕(承前)
第三篇 純粋現象学の方法態度と問題探究のために
第一章 方法上の予備的考量
63 方法上の考量が現象学に対して持つ特別の意義
64 現象学者の自己遮断
65 現象学はそれ自身へと逆に関係するものだということ
66 明瞭な所与の忠実な表現。一義的な術語
67 解明の方法。与える働きをする意識。「所与性の近さ」と「所与性の遠さ」
68 真正の明瞭性の諸段階と、真正でない明瞭性の諸段階。正常な解明の本質
69 完全に明瞭な本質把握の方法
70 本質解明の方法における知覚の役割。自由な想像の優位した位置
71 体験の記述的形相学の可能性という問題
72 具体的、抽象的、「数学的」な本質学
73 現象学の問題への適用。記述と、精密な規定
74 記述的な諸学問と、精密な諸学問
75 純粋体験の記述的本質論としての現象学
第二章 純粋意識の一般的構造
76 以下の探究の主題
77 体験領圏の根本特有性としての反省。反省における研究
78 体験反省の現象学的研究
79 批判的付論。現象学と、「自己観察」の困難
80 純粋自我に対する体験の関係
81 現象学的時間と時間意識
82 続き。三つの体験地平、これが同時に体験反省の地平でもある
83 統一的な体験流は、「理念」というありさまで、把握される
84 現象学の主要論題としての志向性
85 感覚的ヒュレーすなわち素材と、志向的モルフェーすなわち形式
86 機能的諸問題
第三章 ノエシスとノエマ
87 まえおき
88 体験の実的構成要素と志向的構成要素。ノエマ
89 ノエマに関する言表と、現実に関する言表。心理学的領圏におけるノエマ。心理学的現象学的還元
90 一方に「ノエマ的意味」があり、他方に「内在的客観」と「現実的客観」との区別がある
91 志向性の最広の領圏への拡大適用
92 ノエシス的およびノエマ的観点から見た注意の変動態
93 高次の意識領圏のノエシス・ノエマ的構造への移行
94 判断区域におけるノエシスとノエマ
95 心情および意志の領圏における類似の諸区別
96 後続する諸章への橋渡し。結語
第四章 ノエシス・ノエマ的構造の問題探究のために
97 ヒュレー的契機とノエシス的契機は、実的な体験契機であり、ノエマ的契機は、非実的な体験契機である
98 ノエマの存在様式。ノエシスの形式論。ノエマの形式論
99 ノエマ的核と、その核に付き纏う現前化および準現前化の領圏における諸性格
100 ノエシスとノエマとの双方において、本質法則的に、諸表象の段階形成がなされるということ
101 段階性格性。種々異なった「反省」
102 性格づけの新しい次元への移行
103 信念諸性格と、存在諸性格
104 諸変様としての、臆見的諸様相
105 信念様相そのものが信念に変貌する。存在様相そのものが存在に変貌する
106 肯定と否定、およびそれらのノエマ的相関者
107 反復された諸変様
108 ノエマ的諸性格は、世に言ういわゆる「反省」の諸規定などでは全くない
109 中立変様
110 中立化された意識と、理性による正当性の判決。想定作用
111 中立変様と想像
112 想像変様は反復可能だが、中立変様は反復不可能である
113 顕在的および潜在的定立
114 定立の潜在性と、中立変様とについて、さらに論ずる
115 適用。拡大された作用概念。作用の遂行と、作用の気持ちが萌しかけていること
116 新しい分析への移行。基づけられたノエシスと、そのノエシスのノエマ的相関者
117 基づけられた諸定立、および、中立化変様の教説の終結。定立の一般的な概念
118 意識の綜合。命題構成的な諸形式
119 多くの定立から成る作用を、一つの定立から成る作用へと、転化すること
120 綜合の領圏における設定立性と中立性
121 心情領囲および意志領圏における臆見的綜合
122 分節化された綜合の遂行様態。「主題」
123 綜合的作用の遂行様態としての、混乱性と判然性
124 「ロゴス」のノエシス・ノエマ的層。意義作用と意義
125 ロゴス的表現的な領圏における遂行様相と、解明の方法
126 表現の完全性と普遍性
127 判断の表現と、心情ノエマの表現

第四篇 理性と現実
第一章 ノエマ的意味と、対象への関係
128 序論
129 「内容」と「対象」。「意味」としての内容
130 「ノエマ的意味」という本質の画定
131 「対象」、すなわち「ノエマ的意味における規定可能なX」
132 その充実の様態における意味、としての核
133 ノエマ的命題。定立的および綜合的命題。表象の区域における命題
134 命題論的形式論
135 対象と意識。理性の現象学への移行
第二章 理性の現象学
136 理性意識の第一の根本形式。すなわち、原的に与える働きをする「見るという作用」
137 明証と洞察。「原的」明証と「純粋」明証、突然的明証と必当然的明証
138 十全的な明証と、不十全的な明証
139 すべての理性種類の絡み合い。理論的、価値論的、実践的な真理
140 確証。明証のない正当化。設定立的洞察と中立的洞察との等価性
141 直接的理性定立と間接的理性定立。間接的明証
142 理性定立と存在
143 十全的な事物所与性は、カント的な意味での理念であるということ
144 現実と、原的に与える働きをする意識。最終的な諸規定
145 明証の現象学に関する批判的補論
第三章 理性論的な問題探究の普遍性の諸段階
146 最普遍的な諸問題
147 問題の分岐状態。形式論理学、価値論、実践論
148 形式的存在論の理性論的諸問題
149 領域的存在論の理性論的諸問題。現象学的構成の問題
150 続き。超越論的手引きとしての事物という領域
151 事物の超越論的構成の諸層。補足
152 超越論的構成という問題は他の諸領域にも移して当てはめられるということ
153 超越論的問題の全拡がり。諸研究の分節組織

原文校訂注
訳注
付録
1 ピーメル版に収録の「付録」について
2 シューマン版に収録の「付録」/特にその「挿入付録」について
3 シューマン版に収録の「付録」/特にその「『イデーンI』の起稿のための草稿」について
訳者あとがき
索引


著訳者略歴

エトムント・フッサール
Edmund Husserl

1859年4月8日当時のオーストリア領に生れる。1876年ライプチヒ、ベルリン、ウィーンの各大学に学び、1883年学位を得る。1884年ウィーン大学のブレンターノの門下に入り、専攻していた数学から哲学への道を歩む。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
渡辺二郎
わたなべ・じろう

1931年東京に生れる。1953年東京大学文学部哲学科卒業。1992年より東京大学名誉教授、放送大学敦授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「イデーン I‐II」の画像:

イデーン I‐II

「イデーン I‐II」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/520頁
定価 7,776円(本体7,200円)
ISBN 4-622-01917-5 C3010
1984年6月5日発行

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