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イデーン II‐I

構成についての現象学的諸研究

IDEEN ZU EINER REINEN PHANOMENOLOGIE UND PHANOMENOLOGISCHEN PHILOSOPHIE

Zweites Buch, Phanomenologische Untersuchungen zur Konstitution


現代思想の原点と呼ばれ、20世紀が生んだ最も重要な哲学書の一つである『イデーン』(純粋現象学と現象学的哲学のための諸構想(イデーン))。現象学的還元とノエシス・ノエマ的構造を論じた第I巻2分冊につづいて、遺稿である第II巻「構成についての現象学的諸研究」では、全体を貫くテーマである真なる現実の構成、世界定立の解明に向けた分析がなされる。

「原的に現前しうる諸対象の全体は、相互にコミュニケーションの可能なすべての主観にとって共通の原的現前の領界を形成しており、この全体が第一の根源的な意味での自然である」(193頁)。メルロ=ポンティは「おそらくこの数行以上に、本質の分析論であるとともに実存の分析論であるというフッサールの反省の二重の意味がよく認められる箇所はない」(「哲学者とその影」)と言っているが、本巻では、自然の概念の分析からはじまり、自然が間主観的な現実であり、感情移入が間主観的客観性を構成するという問題まで、厳密かつ徹底した反省の営為が展開される。

原書『イデーン』第II巻を邦訳では2冊に分け、本巻には第一篇「物質的自然の構成」と第二篇「有心的自然の構成」を収録した


目次


凡例
編者の序文

純粋現象学と現象学的哲学のための諸構想(イデーン)

第二巻 構成についての現象学的諸研究
第一篇 物理的自然の構成
第一章 自然一般の理念
1 自然の概念と経験の概念の暫定的限定(意味述語の排除)
2 理論的な見方としての自然科学的な見方
3 理論的な見方ないしは理論的な関心の分析
4 理論的諸作用と《あらかじめ与える》志向的諸体験
5 自発性と受動性。意識の顕在性と非顕在性
6 理論的な見方への移行と反省への移行との相違
7 客観化作用と非客観化作用、およびこれら両者の各相関者
8 構成の原対象としての感覚的対象
9 範疇的綜合と感性的(感覚的)綜合
10 事物空間幻像と感覚与件
11 単なる諸事象の領野としての自然
第二章 直観される事物そのものの存在的な意味の諸層
12 物質的な自然と有心的な自然
13 《事物》一般の構造、特に物質的事物の構造に対する延長の意義
14 有心的存在者(AnImalIen)の構造に対する延長の意義
15 物質性の本質(実体)
16 多様な依存関係の中での事物の諸特性の構成
17 物質性と実体性
第三章 感性的身体との関係における感覚的事物
18 事物構成の主観的に制約された諸要因と客観的な物質的事物の構成

第二篇 有心的自然の構成
序論
19 心を自然界の対象(Naturobjekt)として考察することへの移行
20 通常の用語で言う《心的なもの》の意味
21 《自我?人間》の概念
第一章 純粋自我
22 自我極としての純粋自我
23 純粋自我(自我極)を把握する可能性
24 純粋自我の《可変性WandelbarkeIt》
25 諸作用の両極性(PolarItat)――自我と客観
26 覚醒した意識と朦朧とした意識
27 純粋自我をとりまく成素としての《自我‐人間》
28 超越的な客観として構成される実在的な自我と、内在的な所与としての純粋自我
29 内在の領野での諸統一体の構成。純粋自我の内部の沈澱物(Niederschlage)としての持続的な意見
第二章 心的実在
30 リアルな心的主観
31 形式的?一般的な実在の概念
32 物質的な実在と心的な実在の根本的な相違
33 実在という概念のさらに詳細な規定
34 自然主義的な見方と人格主義的な見方とを区別する必要性
第三章 身体を介しての心的実在の構成
35 《自然としての人間》の構成についての考察への移行
36 局在する感覚(すなわち再帰的感覚EnpfIndnIsse)の担い手としての身体の構成
37 視覚野と触覚野との相違
38 意志の器官としての、かつまた自由な運動の担い手としての身体
39 高次の客観性を構成するうえで重要な身体の意義
40 再帰的感覚の局在化と身体の非事物的な諸特性とについての詳述
41 他の物質的諸事物とは対照的な、物質的事物としての身体の構成
42 独我論的に構成された身体の特性記述
第四章 感情移入(Einfuhlung)による心的実在の構成
43 自分以外の有心的存在者の所与
44 原的な現前(Urprasenz)と 付帯的な現前(Apprasenz)
45 付帯的に現前する内面性をともなって、原的に現前する身体的物体としての有心的存在者
46 《自我-人間Ich-Mensch》という実在を構成するうえでの重要な感情移入の意義
47 感情移入と自然の構成

付論
訳注
訳者あとがき
索引


著訳者略歴

エトムント・フッサール
Edmund Husserl

1859年4月8日当時のオーストリア領に生れる。1876年ライプチヒ、ベルリン、ウィーンの各大学に学び、1883年学位を得る。1884年ウィーン大学のブレンターノの門下に入り、専攻していた数学から哲学への道を歩む。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
立松弘孝
たてまつ・ひろたか

1931年名古屋に生れる。1953年南山大学文学部独文学科卒業。東京大学大学院修士課程を経て、1955-58年ボン大学で哲学専攻。南山大学名誉教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
別所良美
べっしょ・よしみ

1956年に生れる。名古屋大学大学院文学研究科(哲学専攻)博士後期課程修了。現在名古屋市立大学人文社会学部助教授。専門 ドイツ哲学・社会哲学。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「イデーン II‐I」の画像:

イデーン II‐I

「イデーン II‐I」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/264頁
定価 5,616円(本体5,200円)
ISBN 4-622-01918-3 C3010
2001年10月1日発行

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