イギリス社会史 2<品切>
ENGLISH SOCIAL HISTORY
トレヴェリアンの『イギリス社会史』は〈ひとつの社会史であるばかりでなく、ひとつの社会現象である〉(J.H.プラム)とさえ評された。それほどに、チョーサーからヴィクトリア女王の時代まで6世紀にわたるイギリス民衆の生活を描いたこの書は、人びとに深い感銘を与えた。
そこには、これらの日々を生きた男女の労働、食事、家庭、衣服、習慣、信仰、余暇が美しい筆致で再現されている。この書のどのページを開いても、偉大な歴史家の生涯の最後に書かれた史書にふさわしい知識と知恵と、そしてイギリス民衆の生活様式への愛情とに出会う。〈同じ一冊の書物がふつうの読者をも歴史の研究家をもともに魅するべきである、という理想を私はすてさることができない〉(「史神クリオ」)。これは、著者のその理想の実現である。
王政復古時代につづく第2巻は、古い世界を鋭い近代の眼を通して見た最初の人物デフォーに始まり、産業革命をへて、鉄道時代の終焉をもって全巻の幕を閉じる。
著訳者略歴
- G・M・トレヴェリアン
- George Macaulay Trevelyan
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1876年、政治家にして歴史家のサー・ジョージ・オットー・トレヴェリアンを父として、ストラットフォード・オン・エーヴォンに生れる。
ハロー校、ケンブリッジのトリニティ・コレッジに学び、1927年ケンブリッジ大学の近代史欽定講座担当教授、1940年トリニティ・コレッジ学長となる。著作には、『スチュアート朝のイングランド』(1904)『ガリバルディ三部作』(1907-11)『19世紀イギリス史』(1922)『イギリス史』(1926、邦訳、みすず書房、1973-75)『アン女王治下のイギリス』(1930-34)『イングランド革命、1688-89』(1938、邦訳、みすず書房、1978)等があり、その歴史記述は自由主義的信念とイギリス史の詩人とよばれるにふさわしい詩的叙述に満ちている。1962年歿。
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- ※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
- 松浦高嶺
- まつうら・たかね
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1923年東京に生れる。1948年東京大学文学部西洋史学科卒業。立教大学・フェリス女学院大学名誉教授。
著書『世界史大年表』(共編、山川出版社、1992)『イギリス現代史』(山川出版社、1992) 訳書 トレヴェリアン『イギリス史1』(共訳、みすず書房、1973)
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- ※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
- 今井宏
- いまい・ひろし
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1930年大阪府に生まれる。1958年東京大学大学院博士課程(西洋史学専攻)修了。現在東京女子大学名誉教授。
著書『絶対君主の時代』(河出書房、1974)『明治日本とイギリス革命』(研究社、1974)『イギリス革命の政治課程』(未來社、1984)『ヒストリカルガイド・イギリス』(山川出版社、1993) 訳書 トレヴァ=ローパー他『17世紀危機論争』(創文社、1975)リチャードソン『イギリス革命論争史』(刀水書房、1979)など
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この本の関連書
「イギリス社会史 2」の画像:
「イギリス社会史 2」の書籍情報:
- A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/280頁
- 定価 4,620円(本体4,200円)
- ISBN 4-622-02029-7 C1022
- 1983年11月10日発行