1909年、トーマス・マンの第三子としてミュンヘンに生れる。1932年、ハイデルベルク大学のヤスパースのもとで哲学の教授資格を得る。その頃父一家はナチに追われて亡命を余儀なくされた。やがてスイス、フランス、アメリカに移るが、スイス時代には"自由なドイツ文化のための隔月誌"「尺度と価値」の規集者となって父トーマス・マンに協力する。42年以降アメリカの二、三のカレッジで歴史を教えるなど、学究の道を歩む。戦後1958年以降西独ミュンスター大の歴史学教授。シュツットガルトエ科大の政治学教授をかねる。主著といわれる本書のほか、『フリードリヒ・ゲンツ』(47)『アメリカの精神』(55)『歴史論』(61)『ヴァレンシュタイン』(71)等の著書がある。