世界時間 2
物質文明・経済・資本主義 III-2
LE TEMPS DU MONDE

判型 | 菊判 |
---|---|
頁数 | 408頁 |
定価 | 8,800円 (本体:8,000円) |
ISBN | 978-4-622-02056-1 |
Cコード | C3330 |
発行日 | 1999年12月10日 |
備考 | 現在品切 |

LE TEMPS DU MONDE
判型 | 菊判 |
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頁数 | 408頁 |
定価 | 8,800円 (本体:8,000円) |
ISBN | 978-4-622-02056-1 |
Cコード | C3330 |
発行日 | 1999年12月10日 |
備考 | 現在品切 |
アナル学派総帥と称されたブローデルが20有余年の歳月を費やし著した大著の完結。歴史的時間を三層構造として捉えるという、著者の独創的な史観からすると、本巻は、第1巻『日常性の構造』、第2巻『交換のはたらき』の上部構造をなす。世界の経済史を意図して書かれた〈資本の伝記〉である。
15-18世紀において、世界は単一の経済世界をなしていたわけではなく、いくつもの経済世界が自立・併存し形成されていた。本巻第一分冊では、ヨーロッパ世界を舞台に諸世界=経済の攻防が描かれる。ヴェネツィアからアンヴェルス、アムステルダム、そしてイギリスへ、経済の重心が大きく動く躍動的な時代が生き生きと映し出される。第二分冊では、ヨーロッパとの対比において、南米、ロシア、トルコ、極東などの経済史があとづけられ、さらに産業革命の定義と、そのあるべき場所に位置づける試みがなされる。15-18世紀の広大な世界を旅しているような、ときに鳥瞰的、ときに現場におりたつ視覚的な叙述は「できるかぎり大幅に歴史に頼ってゆこう」と言う著者の歴史に対する姿勢から生まれた。歴史の全体を総合的に見わたそうとした本書からは、21世紀までも視野におさめた〈資本主義〉の新たな像が浮かび上がる。その意味で、本書は経済史の古典であると同時に、来たる世紀への道標ともいえるだろう。