生体の機能【改版】
DER AUFBAU DES ORGANISMUS

判型 | A5判 |
---|---|
定価 | 3,300円 (本体:3,000円) |
ISBN | 978-4-622-02220-6 |
Cコード | C3045 |
発行日 | 1970年10月5日 |
備考 | 現在品切 |

DER AUFBAU DES ORGANISMUS
判型 | A5判 |
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定価 | 3,300円 (本体:3,000円) |
ISBN | 978-4-622-02220-6 |
Cコード | C3045 |
発行日 | 1970年10月5日 |
備考 | 現在品切 |
神経病学、殊に脳病理学で取り扱われる失語、失行等の症状はその構造がはなはだ複雑であって、これらの症状と脳病変との関連については、従来から多くの議論がある。ことにこれらの症状を、大脳の一つ局在的病巣の機能脱落とみる立場と、大脳または生体全体の反応とみなす立場、即ち局在論的立場と全体論的立場とは古くからの対立があり、大脳機能に関する脳病理学においては、理論の歴史的展望なくしては真の理解に達することはできない。
著者ゴールドシュタインは、全体論的立場から失語、失行、失認、小脳症状等の実証的分析に努力してきた優れた神経病学者であって、本書はその学説の総説ともいうべく、彼の根本的立場を理解する上で、極めて重要な著書である。彼がゲシュタルト理論を駆使して、神経機能の一つ一つを生体全体の機能のなかに正当に意味づけているのは有意義であり、なお心理学や生物理論もそのなかに織りこまれているので、単に神経病医のみでなく、精神病理学者、心理学者、生物学者にとっても、きわめて有益であろう。