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生きられる時間 1<品切>

現象学的・精神病理学的研究

LE TEMPS VECU

VOLUME 1


本書はミンコフスキーの代表的な著書として、また時間論の名著として、長い間、その翻訳を待たれていたものである。
1927年に『精神分裂病』を著わした著者は、分裂病者の時間と空間における特殊な存在の形態、特異な世界への入口を模索しつづけていた。ベルクソン、フッサールの影響が色濃く影を落している本書はその延長線上にある。1933年、『生きられる時間』が生まれたときは、私費で千部刷らせたという。わが国でも幻の名著となっていたが、1968年ようやく、世界的な要望のうちに再版された。ミンコフスキーは、その序文のなかで次のように述べている。
「われわれが今読者に提供する書物は、もとのテキストの再版であって、第二版(改訂版)ではない。それは余分の労苦を払うことを惜しんだからではない。他の動機があったからである。まず個人的な動機として、この労作は、言ってみればただ一つの魂をなして流れでたものであるということである。より一般的な動機としては、私は、やはり思うに、手応えのある程度には、現代思想において時代を画した、ということができると信じているからである。……この著作の特徴は、現象学的・精神病理学的研究というその副題が示している。ふたつのものは、そこで密接に結合しあっている。アンリ・ベルクソンの影響をそこに見出すことは容易である。そこでは感情的接触の観念の代わりに、それよりはもっと広い、生命的接触の観念が立てられた。……現代の精神病理学における哲学的傾向性が出て来るのは、そこからほんの一歩である。哲学的と言われるこの流れが精神病理学において明らかにした与伴は、象徴的なものではなくて『事実』であるということである。」



著訳者略歴

ユージン・ミンコフスキー
Eugène Minkowski

1885年3月17日ロシアに生れる。1909年ミュンへン大学医学部卒業。1910年にはロシアの医師国家試験にも合格、1913年妻ミンコフスカ・フランソワーズを伴ってミュンへンに戻る。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
中江育生
なかえ・いくお

1959年京都大学医学部卒業。精神医学専攻。1964-66年フランス留学。元静岡労災病院精神科部長。訳書 ジャン・ドレ『精神身体医学序論』(共訳、白水社、1966)。

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
清水誠
しみず・まこと

1933年生まれ。1958年東京大学教養学科フランス分科卒業。哲学専攻。武蔵大学名誉教授。著書『近代〈知〉とメルロ=ポンティ』(世界書院、1988)『ベルクソンの霊魂論』(創文社、1999)ほか。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「生きられる時間 1」の画像:

生きられる時間 1

「生きられる時間 1」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/256頁
定価 5,280円(本体4,800円)
ISBN 4-622-02226-5 C3047
1972年3月10日発行
<ただいま品切です>